THE NEXTALK ~次の世界へ~ 日産自動車 実験技術開発本部 祖父江玲奈 インタビュー(5/5)
- 筆者: 御堀 直嗣
- カメラマン:佐藤靖彦
クルマの魅力とは
改めて、女性が欲しいと思うクルマが、まだ必ずしも世の中にはないと祖父江は言う。
【祖父江玲奈】私は、いまデュアリスに乗っています。もともと大きなクルマが好きで、デュアリスは大きなクルマですが、私にはちょうどいい大きさで、良く走るし、いいクルマだと思います。
女性の目からすると、大きいクルマというと、室内のユーティリティばかりが追求されていたり、あるいはステータス性を満足させるばかりであったりという傾向にあって、デザインや乗り心地を満足させてくれるクルマがありません。大きいクルマであっても、手ごろな値段で、デザイン性が高く、お洒落なクルマを作れたらいいなと思います。
女性も、走りのいいクルマを求めています。でも、それってエンジンの排気量じゃないんです。大排気量のクルマは値段が高いでしょう?逆に、排気量が小さくて、アクセルペダルを一生懸命踏んでいないと高速道路でスピードに乗りにくかったり、坂道で苦しくなったりしたのでは、周りのクルマに迷惑をかけてしまうことが気掛かりです。
そうならないようにうまく運転するには、予測や、行き先の道をよく知っている必要があって、そうなると運転が難しくなってきます。 格好良くて、乗りやすいクルマがいいですね。
祖父江の作りたいと思っているクルマは実は、男性でも欲しがっている人は多いと筆者は感じている。ごく普通の、とくにクルマに興味はないが頻繁にクルマを利用している人は、手ごろな価格でありながら快適で、よく走るクルマを求めている。よく走ると言うと、乗り心地が硬かったり、スピードを出すことだけを主張したりするクルマが、往々にしてこれまでの姿であった。だが、快適で手ごろなスピード、というのがあっていい。
さて、今や、プロフェッショナルとして説得力あるクルマの語り部でもある祖父江が、仕事をする上で信条とする言葉は?
【祖父江玲奈】座右の銘といえるかどうか…英語で『』です。どうにかなるさっていう感じでしょうか。心配しても、あるいは気楽にしていても、仕事は仕事で、結果は結果だから、それだったら楽しい方がいい。楽しく仕事をしている人や、充実している人に、良い仕事が集まると思っています。そういう人と仕事をしたいと思いますし、「ああ、あの人と仕事がしたい」と私も思われたいです。
そして、そういう人が作ったクルマなら乗りたいと、思ってくれたら嬉しい。笑う門に福来るという感じで、いつも笑っていたいし、楽しんで仕事をしていきたいです。大丈夫とか、頑張るっていう日本語はあまり好きではないので、英語にしました。
「明日は明日の風が吹く」というのではなんだか他力本願だし…。自分で幸せになれるかどうか決められる言葉として気に入っています。
インタビューの前、祖父江が開発に関わった何台かのクルマを紹介してもらった。自らシートアレンジや、爪の長い女性も開けやすいドアの取っ手などいろいろ操作して見せながら、いかに扱いやすく、また使う人にとって便利かつ有効であるか、一台一台、一つ一つ熱心に説明してくれた。
熱中できる人だと思った。多くの担当車種を抱え日々忙しそうだが、「あなたのために」という心が伝わる祖父江の仕事ぶりに、日産ファンが増える予感を覚えさせた。END
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