[試乗]日産 ノートに加わった新たなオーテック製カスタムカー”e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージ”をテストする(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
ツーリングパッケージは走行安定性も高まった
運転の楽しさという点では、ノート e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージの走行安定性の向上にも注目したい。
>>日産 ノート e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージ(オーテックジャパン カスタムカー)フォトギャラリー
ノート e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージは、ベース車に比べて車両の向きが変わりやすく、後輪の接地性も高めた。ベース車ではノーマルエンジンに対する170kgの重量増加をギリギリで受け止めている印象があり、操舵感は鈍めで後輪の接地性も若干下がるが、モード・プレミア ツーリングパッケージはこの欠点をかなり解消した。運転感覚がノーマルエンジン搭載車に近い。
変更点としては、ボディ底面のセンタートンネルを2箇所補強し、ボディの前後にも補強材のクロスバーを横方向に配置した。前後のサスペンションは、メンバーステーによって補強している。サスペンションのセッティングも異なり、ショックアブソーバーはサイズを拡大して減衰力を高めた。フロントスタビライザーもサイズを太くしている。
16インチアルミ&タイヤや専用内外装など、モード・プレミア ツーリングパッケージの差別化ポイントは多い
ベース車は14/15インチタイヤを装着するが、ノート e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージは16インチ(195/55R16)。試乗車の装着銘柄は<ヨコハマ DNA-Sドライブ>であった。
指定空気圧は前輪が230kPa、後輪が210kPaだから高くはないが、足まわりの変更と相まって乗り心地はベース車よりも少し硬い。その半面、タイヤが路上を細かく跳ねる粗さが抑えられ、走行安定性の向上も考えればメリットは十分にある。
このほか、”モード・プレミア”と銘打つだけあって、専用のフロントグリルやバンパーが装着され質感を向上。内装もシートの生地をスエード調トリコットに変更し、シルバーの装飾を加えるなどプレミアム感覚を強めた。
価格はそれなりだが、5ナンバーサイズで上質さを求めるなら検討リストに入れたい1台
ノート モード・プレミアは、ノーマルエンジン仕様(1.2/1.2スーパーチャージャー”DIG-S”)を含めて、”X”グレードがベースとなる。
e-POWER モード・プレミアの価格は220万7520円で、ベース車のe-POWER Xに比べると24万8400円高い。”ツーリングパッケージ”はプラス8万6400円。ボディが補強されてサスペンションやタイヤサイズも変わることを考えると割安感がある。
本来ならベース車にツーリングパッケージだけを装着できれば、低価格で走行性能を高められるが、あくまでもモードプレミアに限定された特別なオプションという位置付けになっている。
ノート e-POWER モード・プレミアにツーリングパッケージを加えた価格は229万3920円。コンパクトカーとしては高いが、<トヨタ カローラフィールダー ”ハイブリッドG”>、<スバル インプレッサスポーツ ”2.0i-Sアイサイト”>(2WD)などと同等になる。
運転のしやすいコンパクトな5ナンバー車で上質なクルマを求めるなら、選択の候補に入るだろう。ミドルサイズからコンパクトカーに代替えするユーザーも、質感を高めたことで満足感を得やすい。
個性派輸入コンパクトカーもライバルに見据えて、じっくり比較検討しよう
またこの価格帯のコンパクトカーとなると、<フォルクスワーゲン ポロ ”TSIコンフォートライン”>、<ミニ 3ドア ”ONE”>などの輸入車も選択肢に入ってくる。走行安定性と乗り心地、シートの座り心地ならポロ、趣味性の強さではミニが勝る。
これに対しノート e-POWER モード・プレミアは、低燃費性能に加え、アクセルペダルだけで速度調節が可能な独自の運転感覚、そして後席の広さ、さらにモード・プレミアならではのプレミアム性がセールスポイントとなる。国産、輸入車ともに、各々に個性を備えた魅力的なコンパクトカーが揃ってきた。
[レポート:渡辺陽一郎/Photo:茂呂幸正]
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日産 ノート e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージ[FF] 主要諸元
全長x全幅x全高:4130x1695x1520mm/ホイールベース:2600mm/車両重量:1230kg/乗車定員:5名/最小回転半径:5.2m/駆動方式:前輪駆動(FF)/発電用エンジン:HR12DE型 直列3気筒 DOHC ミラーサイクル ガソリンエンジン/総排気量:1198cc/エンジン最高出力:79ps(58kW)/5400rpm/エンジン最大トルク:10.5kgf-m(103N・m)/3600-5200rpm/燃料タンク容量:41リッター/使用燃料:無鉛レギュラーガソリン/モーター種類:交流同期電動機/モーター定格出力:95ps(70kW)/モーター最高出力:109ps(80kW)/3008-10000rpm/モーター最大トルク:25.9kgf-m(254N・m)/0-3008rpm/動力用主電池:リチウムイオン電池/(参考)燃料消費率:34.0km/L[JC08モード燃費/注:ベースモデル<e-Power X>の数値]/サスペンション形式:(前)独立懸架ストラット式(後)トーションビーム式/タイヤサイズ:195/55R16 87V/メーカー希望小売価格:2,293,920円[消費税込]
※試乗・撮影車はオプション装着モデル
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