日産 新型ノートe-POWER試乗レポート|e-POWERが巻き起こす、大きなパラダイムシフトとは(4/4)
- 筆者: 五味 康隆
- カメラマン:小林岳夫
ワンペダルで走行可能な”e-POWER Drive”に注目せよ
最後に、e-POWER Driveと称し、既に話題になっている”ワンペダルドライブ”にもひとこと。
走行モードを”S”(スポーツ)もしくは”ECO”(エコ)を選択したときだけ、アクセルオフにするだけで速度がグイグイと落ちていく。これをうまく使えば、アクセル操作だけのワンペダルで、信号停止を含む街中走行から高速道路走行まで可能。ペダル踏み替え操作が減り、運転が楽になる。
ただしe-POWER Driveのワンペダルドライブは、確かに多少の慣れを要する。
普段アクセルを雑に扱いスイッチ的な操作をしている方にとっては違和感を得るだろうし、丁寧に操作している方に手放せないほど嬉しいという、評価を二分するものになるはず。
ワンペダルドライブに慣れれば、おのずと高効率なエコドライブにもつながる
もちろんドライバーが違和感を覚えないように、時速60km以上では減速感を強く出さないなど、味付けを創意工夫している。またノーマルモードでは今までの感覚で走れる仕様とするなど、日産も受け入れてもらうべく様々な努力をしているが、個人的には僕らユーザー側が頑張って、e-POWER Driveのワンペダルドライブに慣れるのが得策と捉えたい。
なぜなら電気モーターを巧みに使うEVの世界では、減速エネルギーを回収する回生ブレーキはエネルギー効率向上の肝であり、このワンペダルドライブはそれを飛躍的に高めるからだ。
ちなみに今は法規制の兼ね合いで、ワンペダルドライブを使い信号で止まってもブレーキランプが点灯しない。新しい時代の象徴である電動の扉が開いてきているいま、クルマを使うユーザーや法規制など、関わるもの全てが柔軟に対応していくことも大事と言える。
なにはともあれ、身近で手軽なEVドライブ車のノート、<ノート e-POWER>。注目して損はない。
[レポート:五味康隆/Photo:小林岳夫・NISSAN]
NISSAN NOTE e-Power X[FF] 主要諸元
全長x全幅x全高:4100x1695x1520mm/ホイールベース:2600mm/車両重量:1210kg/乗車定員:5名/最小回転半径:4.9m(15インチアルミホイール装着車は5.2m)/駆動方式:前輪駆動(FF)/発電用エンジン:HR12DE型 直列3気筒 DOHC ミラーサイクル ガソリンエンジン/総排気量:1198cc/エンジン最高出力:79ps(58kW)/5400rpm/エンジン最大トルク:10.5kgf-m(103N・m)/3600-5200rpm/燃料タンク容量:41リッター/使用燃料:無鉛レギュラーガソリン/モーター種類:交流同期電動機/モーター定格出力:95ps(70kW)/モーター最高出力:109ps(80kW)/3008-10000rpm/モーター最大トルク:25.9kgf-m(254N・m)/0-3008rpm/動力用主電池:リチウムイオン電池/燃料消費率:34.0km/L[JC08モード燃費]/サスペンション形式:(前)独立懸架ストラット式(後)トーションビーム式/タイヤサイズ:185/70R14 88S/メーカー希望小売価格:1,959,120円[消費税込]
※試乗・撮影車(ボディカラー:オリーブグリーン)はオプション装着車
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