日産 マーチ 12c 試乗レポート
- 筆者: 西沢 ひろみ
- カメラマン:芳賀元昌
105万円のお手頃価格が魅力のタウンモデル。4速ATの熟成が望まれる。
3&5ドアボディに3種類のエンジンを用意するマーチだけど、組み合わせは全部で5タイプ。ミッションも4速ATがベースで、5速MTは1.2Lと1.4Lだけの設定となる。旧型の主力だったN・CVTはラインアップから外れた。
3ドアのトップグレードにあたる12cは、タウンユースで十分な実力を持っている。けれども1.4Lと乗り比べると、排気量が200cc少ない分、やはり余裕感が薄くなる。高速クルージングのエンジン音も大きめだ。気になるのは、頻繁にシフトアップ/ダウンする変速がうっとおしい上に、ショックが大きく、なおかつ若干のタイムラグを伴うATのフィーリング。スムーズで快適な走行に水を差している。タウン派らしいキビキビ感の足回りは好感が持てた。
快適装備は、自慢のインテリジェントキー、SRSカーテンエアバッグ、運転席・助手席SRSサイドエアバッグもオプションの設定。空調システムもマニュアルエアコンだ。それでもインテリアの質感は高く、収納も豊富に用意されている。ただウレタン3本スポークステアリングは手にシボのザラザラ感が残る。3ドアゆえに後席への乗り降りはしづらいけれども、前後席ともにライバル車と同等の空間を確保している。
FFをベースに後輪をモーターで駆動、必要なときだけ4WDとして作動する注目のE・4WDは、今年の秋頃にデビューの予定。室内スペースが犠牲にならず、軽量化による燃費の向上が図れるそうだ。
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