日産 ジューク デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 渡辺誠二(1/3)

  • 筆者: 森口 将之
  • カメラマン:オートックワン編集部
日産 ジューク デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 渡辺誠二
JUKEデザイナーの渡辺誠二氏 JUKE(カザーナ)コンセプト JUKE JUKE JUKE JUKE JUKEデザイナーの渡辺誠二 JUKEデザインスケッチ インタビュアーの森口将之氏 JUKEデザイナーの渡辺誠二 JUKEデザイナーの渡辺誠二 画像ギャラリーはこちら

日本ではあまり大きく取り沙汰されないカーデザインという分野。

当然カーデザイナーも同じである。

日本は自動車先進国でありながら、現代の若者の自動車離れは加速度を増す一方だ。そこでオートックワンは、クルマの楽しみ方の一つに“デザイン”という、もう一つの分野が存在することを、多くの若者に認識してもらおうと考えた。

このクルマは誰が、どんなコンセプトのもと、どんな想いで、デザインを行ったのか。

話題のクルマを監修したデザイナーに、オートックワンが一早くクローズアップ。一線で活躍するデザイナー達による、その造形に託した熱いメッセージを、インタビューで解き明かす企画、

それが、DESIGNERS ROOMである。

JUKEチーフデザイナー渡辺誠二氏へ、クローズアップ

JUKEデザイナーの渡辺誠二氏

6月9日に発表された日産ジュークは、国産コンパクトカーらしからぬ革新的なデザインが特徴だ。

ジュークはなぜここまで個性的なデザインを目指し、それを実現できたのか。キューブやスカイライン・クロスオーバーも手がけた実力派デザイナー、渡辺誠二氏に伺った。

どこにも真似できないクルマを作ろうと・・・

JUKEデザイナーの渡辺誠二
JUKEJUKE

オートックワン(以下AO)そもそもジュークはどんなコンセプトのもとで生まれたクルマなのでしょうか?

渡辺氏(以下W):日本やアメリカでBセグメント(コンパクトカー)のニーズが高まっており、以前から安定した需要があったヨーロッパでは、日産のプレゼンスがいまひとつという現状がありました。

しかもフォルクスワーゲンのクロスポロや、スズキのSX4など、ハッチバックをSUV化したようなクルマが出てきた。それを見てBセグメントとCセグメントの中間に、もうひとつポジションがあるのではないかと考えたのです。

カスタマー調査をすると、新しいモノ好きで、向上心があって、こだわりがあり、自分の価値観で商品を選択するという結果が出ました。こうした背景から、まったく新しいクルマを作ろうと、挑戦的な態度で取り組みました。

AOデザインを進める上でヒントになったものはありますか?

W:ロンドンへ行ったときに、MTBとロードレーサーが合体したような自転車が走っていたのです。フレームはガッシリとしていて、剛性感のあるサスペンションを持つのに、タイヤはスリックで、ロードレーサーに近い軽さもあった。

それが横断歩道の縁石などをスッスッと乗り越えていく。あの「どこでも感」がヒントになったことは事実です。

AOSUV+コンパクトスポーツカーというコンセプトが新鮮ですね。

W:社内では最初「いいすぎだろ」といわれました。(笑)でもコンパクトスポーツカーには、意のままに走るというほかに、機械に直に触れる歓びもあります。

エンジンの鼓動をダイレクトに感じたり、軽いアルミのシフトノブを操ったり。そういった機械のむき出し感を、デザインとして表現しようと思いました。

AO同じクロスオーバーのデュアリスやムラーノは意識しませんでしたか?

W:開発当初にムラーノのデータを縮小してみたんですが、全然つまらないんです。それにコンパクトには、スポーツドライブができる、ライトウエイトという意味もある。だから車格は無視して、ヒエラルキーを越えたクルマを目指しました。

ハッチバックの車高を上げたり、SUVを小さくしたりというアプローチも止めました。どこにも真似できないクルマを作ろうと考えたのです。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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