日産 ジューク デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 渡辺誠二(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
日本ではあまり大きく取り沙汰されないカーデザインという分野。
当然カーデザイナーも同じである。
日本は自動車先進国でありながら、現代の若者の自動車離れは加速度を増す一方だ。そこでオートックワンは、クルマの楽しみ方の一つに“デザイン”という、もう一つの分野が存在することを、多くの若者に認識してもらおうと考えた。
このクルマは誰が、どんなコンセプトのもと、どんな想いで、デザインを行ったのか。
話題のクルマを監修したデザイナーに、オートックワンが一早くクローズアップ。一線で活躍するデザイナー達による、その造形に託した熱いメッセージを、インタビューで解き明かす企画、
それが、DESIGNERS ROOMである。
どこにも真似できないクルマを作ろうと・・・
オートックワン(以下AO):そもそもジュークはどんなコンセプトのもとで生まれたクルマなのでしょうか?
渡辺氏(以下W):日本やアメリカでBセグメント(コンパクトカー)のニーズが高まっており、以前から安定した需要があったヨーロッパでは、日産のプレゼンスがいまひとつという現状がありました。
しかもフォルクスワーゲンのクロスポロや、スズキのSX4など、ハッチバックをSUV化したようなクルマが出てきた。それを見てBセグメントとCセグメントの中間に、もうひとつポジションがあるのではないかと考えたのです。
カスタマー調査をすると、新しいモノ好きで、向上心があって、こだわりがあり、自分の価値観で商品を選択するという結果が出ました。こうした背景から、まったく新しいクルマを作ろうと、挑戦的な態度で取り組みました。
AO:デザインを進める上でヒントになったものはありますか?
W:ロンドンへ行ったときに、MTBとロードレーサーが合体したような自転車が走っていたのです。フレームはガッシリとしていて、剛性感のあるサスペンションを持つのに、タイヤはスリックで、ロードレーサーに近い軽さもあった。
それが横断歩道の縁石などをスッスッと乗り越えていく。あの「どこでも感」がヒントになったことは事実です。
AO:SUV+コンパクトスポーツカーというコンセプトが新鮮ですね。
W:社内では最初「いいすぎだろ」といわれました。(笑)でもコンパクトスポーツカーには、意のままに走るというほかに、機械に直に触れる歓びもあります。
エンジンの鼓動をダイレクトに感じたり、軽いアルミのシフトノブを操ったり。そういった機械のむき出し感を、デザインとして表現しようと思いました。
AO:同じクロスオーバーのデュアリスやムラーノは意識しませんでしたか?
W:開発当初にムラーノのデータを縮小してみたんですが、全然つまらないんです。それにコンパクトには、スポーツドライブができる、ライトウエイトという意味もある。だから車格は無視して、ヒエラルキーを越えたクルマを目指しました。
ハッチバックの車高を上げたり、SUVを小さくしたりというアプローチも止めました。どこにも真似できないクルマを作ろうと考えたのです。
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