日産 フーガハイブリッド 試乗レポート(2/2)
- 筆者: 松下 宏
後発モデルの強みが生かされた仕上げの良さと優れた実燃費
フーガハイブリッドの停止状態からの走り出しは基本的に「EVモード」だ。アクセルを踏むと、音もなく静かに走り出す。
日産の説明では、80km/hくらいまでならエンジンが掛かることなくEVモードで走れるとのことだったが、実際に試してもアクセルを踏み込まなければ0~60km/hくらいまではEVモードのみで走行することができ、十分に実用的だ。
EVモードは、バッテリーの充電の状態によりかなり長い距離を電気のみで走らせることが出来る。周辺の交通状況もある為にEV走行ばかりにこだわって走るわけにはいかなかったが、横浜の市街地を走ってもおよそ3~4割はエンジンが停止してEVモードで走行していた。
信号待ちなどで停止すると、アイドリングストップ機構が働いてエンジンは停止する。これによって室内がしんとした静謐感で満たされるので、オプションの「BOSEサウンドシステム」の音の良さがより際立つ。
走行中も、騒音を打ち消す仕組みなどが盛り込まれているので、フーガハイブリッドにBOSEサウンドシステムを組み込めば、車内では快適かつ良い音で音楽が楽しめるだろう。
そして、100km/h超の高速域で走行中であっても、アクセルを抜けばすぐにエンジンが止まってEV走行に入る。テストコースでは140km/hくらいまでならばEV走行に入るのだという。
もちろん、EVモードによる走行中はバッテリーが減っていくので、ずっとEV走行を続けられるわけではないが、エンジン再始動後の動力は走行のために使うだけでなく余った分が充電に回され、すぐにバッテリーが一杯になる。
エンジンとモーターとの切り換えは、短時間でも実に頻繁に行われている。「エネルギーモニター」表示(メーター中央、もしくはカーウィングスナビゲーション)を見ていると、電気エネルギーの流れを示す矢印のアイコンが次々に変化していく。
また、このときにクラッチによる断続が行われるわけだが、そのトルク変動がショックになって表れやすいのが1モーター2クラッチによる「ピュアドライブハイブリッド」によるデメリットだった。
今年の夏に試乗したプロトタイプ車では、そのショックが残っており「改善の余地がありますね」なんて話をしたものだ。
しかし、試乗した市販車ではそのショックが完全に解消されていた。表示を見ていれば分かるが、駆動系の変化を体感するなんてことはもはや出来ないレベルにまで仕上げられていた。
後発のハイブリッド車ということもあり、相当に良く仕上げられた「フーガハイブリッド」。価格も高価なリチウムイオン電池を搭載していながらクラウンハイブリッド並の価格ということを考えれば、かなり割安に感じられるのではないだろうか。
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