日産 エルグランド ライダー ハイパフォーマンススペック by AUTECH 試乗レポート/渡辺 陽一郎(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
ノーマル顔のハイパフォーマンススペックも欲しい
大胆なメッキグリル、ボディの前後左右に装着されたエアロパーツは、オジサン世代から見るとかなり派手だ。
もっとも、派手に感じるのは、エアロパーツがクーペやセダンのスポーティカーから普及した経緯を知っているからだろう。「背の高い空気抵抗の大きなミニバンに、エアロパーツを付けても意味がない」という先入観がある。しかし経緯を知らないユーザーは、アグレッシブ、つまり積極的といったニュアンスではなく、オシャレとかキレイといった受け止め方をしているらしい。
ディーラーのセールスマンからは、「ライダーは奥様にも人気が高い」という声が聞かれる。長年にわたって連れ添った奥様が「ライダーにしましょう」と言い出し、ダンナがビックリするケースもあるようだ。
個人的には外観は普通のハイウェイスター、中身はハイパフォーマンススペックという仕様があると嬉しいが、オーテックジャパンによれば、「ライダーは一種のブランド。チューニングだけでは成り立たない」とのこと。
ならば、前面に押し出さない「裏オプション」のような具合に用意してもらえると嬉しい。
より豪華なリムジンシリーズも切望!
2012年はエルグランドの生誕15周年。
北米指向を強めたフーガに代わり、今ではエルグランドが往年のセドリック&グロリアのような定番の高級車になった。今後もいろいろなバリエーションの展開が考えられる。
例えば、スポーティなライダーのほかに、プレジデントのようなラグジュアリー指向のシリーズがあっても良いだろう。現行型にもオーテックジャパンが手がける上級仕様の「VIP」グレードがカタログモデルとして用意されてはいるが、もっともっと豪華さを極めた仕様のニーズだってあるはずだ。
危機的な円高で内需の拡大が急務とされる今、北米や中国ではない「日本向けの仕様」に力を入れることが大切になってきた。小回りの利くオーテックジャパンの果たす役割も大きい。
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