日産 新型 エルグランド[2014年1月ビッグマイナーチェンジモデル] 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
Lクラスミニバンの老舗ブランドが挑む更なる進化
Lクラスミニバンのパイオニア「日産 エルグランド」が2014年1月にビッグマイナーチェンジを実施した。ご覧の通り、より迫力を増したエクステリアなど変更点は多岐に渡る。老舗ブランドが挑む更なる進化について、自動車評論家の渡辺陽一郎が迫る!
ミニバンの歴史はセダンやSUVに比べてかなり浅い。1960年代までは、3列のシートを備えたクルマといえば、一部のステーションワゴンを除くとマイクロバスだった。1970年代に入って「トヨタ ライトエース」などの商用ワンボックスバンをベースにした3列シート車が登場。1982年発売の初代「日産 プレーリー」から、主に乗用車をベースとした、いわゆる”ミニバン”が少しずつ投入されるようになった。
それでも1980年代はワンボックス型ワゴンが全盛。1990年に商用バンと共有しない乗用車専用設計の初代「トヨタ エスティマ」が発売され、当時のRVブームと共に人気を高め、より多くのユーザーがミニバンカテゴリーにも目を向けるようになっていた。1996年になると「ホンダ ステップワゴン」、「トヨタ イプサム」、「トヨタ タウンエースノア/ライトエースノア」の初代モデルが発売され、本格的なミニバン時代が到来した。
ただし、ステップワゴンやイプサムは、便利に使えるミドルサイズのファミリーミニバン。憧れの対象という印象ではなかった。この流れを変えたのが、1997年に登場した初代「キャラバン/ホーミー エルグランド」だ。Lサイズのボディは車内も広く、内外装は豪華な仕上がり。エンジンはV型6気筒の3.3リッターと直列4気筒3.2リッターのディーゼルターボを用意して、動力性能にも余裕を持たせた。初代キャラバン/ホーミーエルグランドは人気車になり、ミニバンのイメージを大きく高めている。2002年には2代目にフルモデルチェンジされたが、トヨタも同じ時期に「グランビア」など複数のLサイズミニバンを「アルファード」に統合。販売合戦に発展し、エルグランドは不利を強いられた。
3代目エルグランド、4年目の刷新
そこで2010年に登場した3代目の現行エルグランドは、ライバル車の「トヨタ ヴェルファイア/アルファード」と同じく、駆動方式を前輪駆動に変更。背の高いLサイズのミニバンでありながら、走行性能を大幅に向上させた。
そしてあれから早くも4年近くが経過。日産 エルグランドは2014年1月に大幅なマイナーチェンジを行っている。グレードの大半を占めるエアロパーツを備えた「ハイウェイスター」はフロントマスクを変更。メッキグリルは上下幅を増して、LEDヘッドランプやフロントバンパーも形状を変えている。グリルの周囲はメッキパーツで縁取りされ、存在感が大幅に増した。
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