トヨタとフォード、小型トラック・SUV用ハイブリッドシステム開発で協力
次世代テレマティクスサービスの標準化においても協力関係に
トヨタとフォードは8月22日、小型トラックと SUV 用の新型ハイブリッドシステムの共同開発について、対等な協力関係を構築すると発表した。また次世代テレマティックスサービスの標準化や技術についても、同様の協力関係を表明した。なおこちらは車載用機器開発や機能については各社独自で行う。
トヨタとフォードはそれぞれ独自のハイブリッドシステム開発を行っており、トヨタはプリウスを筆頭にこれまで約 330 万台のハイブリッド車を市販した実績を持つ。
いっぽうフォードも先ごろ「フュージョン ハイブリッド」を市販化するなど、ハイブリッド車開発には積極的なメーカーだ。また北米市場のトラック部門においては、フォードは長年に渡り強い勢力を保っている。
両社はこれまで独自で小型トラック・SUV用FR車向けハイブリッドシステムを開発していたが、米国の燃費基準に準拠すべく、対等な関係で共同開発することで合意に至った。
トヨタの技術担当 内山田 竹志 副社長は「ハイブリッド技術で充分な経験を持つ両社が力を合わせることで、画期的な新技術を生み出し社会に貢献できるよう努力して いきたい」と述べた。
いっぽう、フォードグループのグローバル・プロダクト開発担当 デレック・キューザック 副社長は「この基本合意により、ハイブリッド車ならびにハイブリッド技術における世界の 2 大リーダ ーの力を結集させ、お客様に、迅速に手頃な価格で、より良いご提案をしていくことができる。フォードの『フュージョン ハイブリッド』は当社を躍進させた商品である。当社が懇意にさせていただいている新しいトラックユーザーのお客様に、再び同じようなヒット商品をお届けしたい。」と述べた。
今回共同開発される小型トラックと SUV 用の新型ハイブリッドシステムは2010年代中をめどに、低燃費と高性能を両立させたものとして実用化させる目論見だ。
ハイブリッドとトラック部門における二大勢力が手を組んだ今回の合意は、他社の北米戦略においても大きく影響を及ぼすものと思われる。ライバルのGMやクライスラー、日産などの動きにも注目が集まるところだ。
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