トヨタ、各種業務における抜本的見直しを実施

トヨタは、第1回「グローバル品質特別委員会」を開催し、各種業務におけるお客様視点の強化に向けた抜本的見直しを各地域事業体含め全社一丸となって取り組むことを確認した。

委員会には、北米、欧州、中国、アジア・オセアニア、中近東・アフリカ・中南米の各地域のお客様の声を代表する「Chief Quality Officer(以下、CQO)チーム」をはじめ、社内の各機能の代表者、及び関係者が出席。リコール等の品質問題の要因を検証しながら、「設計品質」、「製造品質」、「販売品質」、「サービス品質」の全ての工程における振り返りを実施。各地域のお客様の視点を踏まえ、グローバル規模での情報共有の強化、活動の高い透明性確保を念頭に、各種課題の解決に向けた改善内容を策定した。

トヨタでは、今後も「グローバル品質特別委員会」をはじめ、各地域においても業務の改善を継続的に実施する等、海外事業体や販売店と一体となった改善活動を強力に推進していくとしている。

会議の内容は以下のとおり

リコール等の市場処置決定について

・各地域の車両品質責任者がお客様の声をお聞きし、グローバル本部でのリコール等の市場処置 決定に参画して、お客様の声や地域の意思が確実にリコール等の市場処置決定に反映される 仕組みを構築する。

・各地域のCQO チームやリコール検討に参画する車両品質責任者は、苦情、不具合、リコール 情報等をグローバルに素早く共有する。

・これらを実現することにより、「地域とグローバル両面で、最適かつスピーディなリコール 等の市場処置決定プロセス」の構築を図る。

情報収集力の強化

・できるだけお客様に近いところで品質情報を収集する体制を各地域で強化。一例として、米国 ではSMART 活動*1 により迅速に現車確認を実施する。また「技術分室」を北米では現在稼動中 の1 ヶ所を7 ヶ所に拡充するとともに、欧州7 ヶ所、中国6 ヶ所、その他地域についても同様 に新設予定。

・事故原因の究明のため、北米では当局と連携しながら、事故時の車両状態及びドライバーの 操作状況の把握ができるEDR*2 の使用環境を整備し、調査への活用を拡大。他地域においても EDR 調査について当局と話し合い、活用の検討を進めていく。また、既存のリモート通信機能 (G-Book 等)を通じ、品質改善につながる情報収集の仕組みを構築する。

タイムリー・的確な情報開示

・地域レベルの品質向上活動内容を各地域の外部専門家に評価を依頼することに加え、「グロー バル品質特別委員会」で策定された改善内容についても外部の各種専門家・有識者4 名により 確認・評価を実施。「グローバル品質特別委員会」の第1 回の評価結果については、2010 年 6 月頃を目途に公表予定。

・メーカー・販売店が一体となり、安全技術や安全運転の方法など、お客様のクルマの安全使用 に寄与する啓発ツール等を活用したコミュニケーションを充実する。

製品のさらなる安全性と安心の向上

・より迅速かつ確実にお客様の声を設計に反映するために、専門部署を技術部内に設置する。

・お客様のさらなる安心のために、アクセルペダルが踏み込まれた状態でブレーキペダルが 踏まれた場合に、エンジン出力を抑制するBOS*3 を2010 年より、世界各地で生産されるモデル に順次搭載する。

人材育成

・品質管理のプロを各地域で育成すべく、2010 年7 月迄に「CF トレーニングセンター」を日本、 北米、欧州、アジア、中国に開設。

*1 SMART(Swift Market Analysis Response Team)活動 :主に『予期しない加速』について車両を現場で調査する活動。

*2 EDR(Event Data Recorder) :エアバッグシステムの展開に関する事故後データを記録するために、車両に搭載された装置。 前面衝突や一定の衝撃を受けた場合にデータを録取・分析可能。 トヨタ・レクサス車両に搭載されたEDR は、事故後データのみを記録するもの、事故前データ および事故後データを記録するものの2 タイプに分類される。

*3 BOS(Brake Override System)

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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