三菱自、インドネシアの新工場でパジェロスポーツなどの生産を開始
三菱自動車はインドネシアにおける新工場の開所式を4月25日に実施し、式典には、インドネシア政府からジョコ・ウィドド大統領、アイルランガ・ハルタルト工業大臣、MMCからはカルロス・ゴーン会長、益子修社長CEOが参列した。
最新鋭の新工場への投資額は650億円(5億6500万ドル)で、従業員数は3000人、最大の生産能力は年間16万台となる。この新工場により三菱自動車のインドネシア並びにアセアン地域でのプレゼンスが強化される。
◆パジェロスポーツやMPVを生産
同国ブカシ県のGIIC工業団地にある新工場は、三菱自動車が三菱商事、現地パートナーPT Krama Yudhaとともに設立した生産合弁会社ミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・インドネシア(MMKI)により2年間をかけ建設された。
新工場では、「パジェロスポーツ」の生産を開始し、次いで7人乗りの新型「MPV」や小型商用車「COLT(コルト) L300」が生産車種として追加される。
◆三菱自の成長計画を日産も支援
三菱自動車はタイとフィリピンで生産事業を行っており、ブカシ工場の稼動は、三菱自動車のアセアン地域での事業拡大の役割を担う。この成長計画は、2016年に三菱自動車がルノー・日産アライアンスのメンバーとなった時に34%の出資を行った日産も支援している。
三菱自動車とルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーン会長は、「この工場は、インドネシア、アセアン地域と三菱自動車の成長の可能性に対する支持の表明を意味しています。アセアン地域で最も大きく重要な市場の一つであるインドネシアに雇用を創出し、投資を行うことを誇りに思います。インドネシアはアライアンスにとって生産拠点並びに輸出拠点の強化につながります」と述べた。
三菱自動車社長CEOの益子修氏は「ブカシ工場は、インドネシアでのマーケットリーダーを目指す当社の意気込みを象徴するものです。インドネシアで、高品質、頑丈で信頼性の高い乗用車への需要増加に対応するため、最量販モデルの『パジェロスポーツ』と新型MPVを生産します。これにより、45年以上事業を展開している市場においてシェア拡大が可能となります」と述べた。
◆アセアン地域で長期にわたる事業を展開していく
世界第4位の2億6千万人の人口を有するインドネシアの総需要は、経済全体よりも速く伸長することが予想され、自動車所有率は、1000人中78台で、中国よりも少なく、タイの半分以下である。
三菱自動車のインドネシアでの拡大は、タイ、フィリピンでの生産能力増強への投資に続くものであり、アセアン地域での長期にわたる事業展開を表すものです。
三菱自動車は、SUVやピックアップそしてアセアン市場でのノウハウで、ルノー・日産アライアンスに貢献することが期待されている。三菱自動車の参画により、アライアンスは、販売台数で1000万台規模の世界3位の自動車グループになった。
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