トヨタ、再び“世界1”を掴み取れるか!?2016年WEC今週末開幕!

TS050 HYBRID/WEC2016
TS050 HYBRID/WEC2016TS050 HYBRID/WEC2016

TOYOTA GAZOO Racingは今週末4月15日(金) ~4月17日(日)に開催される、2016年FIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストーン6時間レースに参戦する。

トヨタは5年目の参戦となる今シーズン、新型の「TS050 HYBRID」を投入。LMP1-ハイブリッドクラスでのライバルであるポルシェ、アウディと全9戦にわたる世界選手権を戦うこととなる。

TS050 HYBRIDは、燃料流量や総エネルギーが制限された今年のWEC車両規則の中で、最高のパフォーマンスを発揮すべく、新たに開発した2.4リッター直噴ツインターボエンジンと、8MJ対応のハイブリッド・システムを組み合わせたパワーユニットを搭載する。

チームは、開幕戦の行われる高速サーキットのシルバーストーンに合わせ、ハイダウンフォース仕様のTS050 HYBRIDで戦いに挑む。

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TS050 HYBRID/WEC2016
小林可夢偉 選手と中嶋一貴 選手/トヨタ 2016年モータースポーツ体制発表会(マシンはTS040に今季のカラーリングを施したもの)

2台のTS050 HYBRIDには、どちらも地元イギリス出身のドライバーがステアリングを握る。その一人、2014年のWECチャンピオンであるアンソニー・デビッドソン選手はセバスチャン・ブエミ選手、中嶋一貴選手と共に#5号車を、同じくイギリス人のマイク・コンウェイ選手はステファン・サラザン選手、小林可夢偉選手と#6号車を駆る。

昨年は、テスト兼リザーブドライバーとしてチームに加わっていた可夢偉選手にとって、フルシーズンをチームと共に戦うドライバーとしてデビュー戦となる。彼はF1のイギリスグランプリで4度にわたってシルバーストーンでのレースを戦ってサーキットは熟知しており、2010年にはF1で6位フィニッシュを果たしている。

TS050 HYBRID/WEC2016

高速コーナーが連続するシルバーストーンでは、常にドライバーやエンジニアにとっては厳しいチャレンジが求められる。また、ブリティッシュ・ウェザーと呼ばれる、予測出来ない天候変化も特徴で、2014年は激しい雨のために予定よりも30分ほど早くレースが終了したほどだ。

好天の下で戦われた2015年のシルバーストーン戦では、「TS040 HYBRID」は首位争いを展開しつつ201周、1186kmを6時間で走り抜いた。ピットストップ7回分のタイムロスを含めてもレース全体の平均速度は197km/hにも達し、この高速サーキットでの6時間レースで3位表彰台を獲得した。

トヨタはこれまで4年にわたるWECのシルバーストーン戦全てで表彰台を獲得しており、2015年シーズンに比べて格段に競争力を増したTS050 HYBRIDで、この週末も連続表彰台記録更新し、優勝へと臨む。

TS050 HYBRID/WEC2016

【各コメント】

■TOYOTA GAZOO Racingチーム代表

▼佐藤俊男

「WECのシーズン開幕戦を迎え、とても嬉しく思います。昨シーズンは厳しい戦いになりましたが、最終戦以降はTS050 HYBRIDでの初レースを待ち遠しくして来ました。TS050 HYBRIDはパワートレーンを含む全てを新しくした車両であり、性能面や信頼性面で今後まだまだ開発を進める領域があります。しかしながら先頭での戦いに復帰出来ると思っていますし、ファンの皆様も接近戦を期待されていると思います‎。また、このシリーズは新技術による革新性と長距離レースならではの面白さを魅力としています。ケルン、東富士研究所を含めた全てのチームメンバーで技術革新に励みTS050 HYBRIDを準備してきました。シルバーストーンにて素晴らしいレースが出来る様、一丸となって頑張ります。」

■5号車

▼中嶋一貴

「新型TS050 HYBRIDでの最初のレースを目前に控え興奮しています。今年はトップ争いのバトルが出来ると確信しており、楽しみにしています。シルバーストーンは、以前、それほど遠くないところに住んでいたこともあり、私にとってはホームコースのような感覚もあります。とても好きなサーキットのひとつです。年を経るごとにコースレイアウトも変化していますが、それでも多くの高速コーナーを持つ特別なコースであり、ドライバーにとって、とてもエキサイティングなサーキットです。我々がどの位置にいられるか予測するのは難しいですが、優勝争いに参加出来ることを望んでいます。少なくとも昨年は表彰台に登っているので、その再現か、さらに良い結果を狙います。」

▼アンソニー・デビッドソン

「ホームレースを本当に楽しみにしています。私自身はシルバーストーンで勝ったこともありますし、表彰台も数多く経験しています。好結果でシーズンのスタートが切れることを望んでいます。シルバーストーンは私の自宅から15分ほどの、私にとっては文字通り特別なホームコースです。数多くのモータースポーツの歴史を刻んで来たコースを革新的なLMP1カーで走るのは不思議な気分を覚えます。新型TS050 HYBRIDの感触は良好です。昨年型と比べて多くの点で改良が加えられており、性能面で改善が見られます。しかし、我々が望んでいるのは勝利です。決勝レースの日まで誰が速いのかは全く分かりませんが、きっとエキサイティングなレースになるでしょう。」

▼セバスチャン・ブエミ

「新型TS050 HYBRIDでいよいよ新たなシーズンを戦うことになり、開幕戦シルバーストーンが楽しみです。アンソニーと一貴と私は昨年表彰台を獲得し、2014年には優勝、2013年も表彰台と、ここでは好結果を重ねて来ました。高速コースですが、一方でダウンフォースを必要とする特殊なコースで、ル・マンとは全く正反対です。シルバーストーンは天候に左右される要素の多いサーキットです。季節的にもコンディションの変化が早いので、タイヤ選択の判断も迅速に行わなくてはなりません。天候の変化は予測が難しく、時として結果に大きな影響を与えますが、力強いシーズンスタートを望んでおり、早くレースを戦いたいです。」

■6号車

▼小林可夢偉

「TOYOTA GAZOO Racingの一員としてWECシリーズにデビュー出来ることに興奮しています。シルバーストーンはF1やGP2で走ったので良く知っていますが、LMP1カーで走るのは初めてです。非常に高速なコーナーを持つ独特のコースで、TS050 HYBRIDで走るのはきっととても楽しいと思います。LMP1カーのドライバーとして初めてクラスの異なる車両との混走に臨むのも新たな体験ですが、シルバーストーンにはいくつも追い抜きポイントがあるので心配はしていません。オフシーズンのテストのおかげで大きな自信を得ることが出来、チームの一員としてシーズンをスタートするのが本当に楽しみです。チーム全員がレースへ向けた準備でハードに働いており、スタートを切るのが待ち切れません。」

▼ステファン・サラザン

「我々全員がシーズンスタートへ向けてやる気に満ちています。TS050 HYBRIDは好感触ですし、その最初のレースを全員が楽しみにしています。我々は走り始めた時点から多くの改良を重ねて来ており、それはシルバーストーンでも続きます。TS050 HYBRIDは高いポテンシャルを秘めており、そのパッケージから最大限の性能を引き出すべくハードワークを続けています。シルバーストーンは非常に高速なコースで、大好きです。このコース攻略に重要なのは良いリズムを掴むことで、それが出来なければ大きくタイムを失います。私は常にプッシュを続けています。我々は勝利を目指して臨みますが、良い結果を期待して週末を楽しみに待ちたいと思います。」

▼マイク・コンウェイ

「間違いなくシルバーストーンは私にとってのホームコースであり、とても好きなコースです。数多くのレースを戦って来ており、とても良く知っているので、早くコースを走りたいです。高速で流れるように走り抜けるコースレイアウトは最高です。ハイダウンフォースのパッケージが必要ですが、同時にブレーキングはそれほど激しくないので、いかに効率的にハイブリッドエネルギーを蓄積するかが課題になります。そのバランスを見出すことと、ライバルがどれだけのパフォーマンスなのかが明らかになるという意味で興味深いレースになるでしょう。チームメイトである#5号車や、ライバル車両と良いバトルをしたいですし、もちろん勝利のために戦えればと思っています。」

【シルバーストーン6時間レースにおけるTOYOTA GAZOO Racingの戦績】

2012 #7号車:予選3番手、決勝2位

2013 #7号車:予選1番手、決勝4位/#8号車:予選2番手、決勝3位

2014 #7号車:予選1番手、決勝2位/#8号車:予選5番手、決勝1位

2015 #1号車:予選4番手、決勝3位/#2号車:予選6番手、決勝4位

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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