スズキ、「アルト」「アルトラパン」等、4輪及び2輪車が2015年度グッドデザイン賞を受賞
スズキが生産販売する四輪車の「アルト」、「アルト ラパン」、「エブリイ/エブリイワゴン」、「SX4 S-CROSS」、「ソリオ/リオバンディット」、および二輪車の「レッツ/レッツG」が公益財団法人日本デザイン振興会による『2015年度グッドデザイン賞』を受賞した。
以下は、受賞車に対する審査委員の評価。
アルト:軽自動車 2014年12月22日発売
審査委員の評価
外寸に制約がある中で、居住性や安全性などを満足せねばならない軽自動車は、機能重視の箱型になりがちである。新型アルトはその中で、自動車らしく、カッコ良く見せることが大切と考え、プロポーションの美しさから考えていったところが画期的である。『目力』を感じるフロントマスク、リアゲートだけをグレーに塗り分けた2トーンカラーなどにより、独自の個性を獲得することにも成功している。インテリアは白いインパネ、グレーのファブリックにブルーのパイピングを配したシートを採用することで、コストを抑えながら無味乾燥にならず、自動車を所有し、運転する楽しさを演出した点を評価したい。
SX4 S-CROSS:小型乗用車 2015年2月19日発売
審査委員の評価
ヨーロッパでは現在、ハッチバックをベースにSUV風に仕立てたクロスオーバーモデルが人気である。ハンガリー工場で生産するSX4 S-CROSSは、その市場へ向けたグローバルカーである。スズキはジムニーやエスクードなど小型SUVに強いブランドとしても知られる。ブラックのフェンダーアーチモールや、シルバーのアンダーガード風ガーニッシュなどを採用することで、腰高感を抑え、躍動感を与えることに成功しているのは、これらの経験が成せる技であろう。もうひとつ注目すべきは、デザイン重視で前輪駆動のままとするクロスオーバーモデルが多い中で、本格的な電子制御4WDシステムを盛り込んだことであり、ここでもSUV経験の豊富さが生きている。
ソリオ/ソリオ バンディット:小型乗用車 2015年8月26日発売
審査委員の評価
軽自動車のワゴンR同様、箱を箱として見せたスタイリングは実直で好感が持てる。そのうえでカスタム仕様のソリオ・バンディッドでは上下2段のフロントデザインにより、華美にならず個性を主張している。パッケージングではボディサイズを従来と同等としつつ、ホイールベースを延長し、スライドドア開口幅を広げ、ステップを低めることで広さや使いやすさを向上。一新されたインパネは、張り出しを抑えた形状、センターメーターなどで、実寸以上の広がり感を演出することに成功している。新設計プラットフォームの採用による軽量化、マイルドハイブリッドシステムの投入により、燃費・環境性能を向上させた点も評価したい。
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