ホンダ、ロサンゼルスオートショー2013で新型燃料電池電気自動車「Honda FCEV CONCEPT」を世界初公開
ホンダは、「ロサンゼルスオートショー2013」(プレスデー:2013年11月19日21日、一般公開日:11月22日〜12月1日)にて、新型の燃料電池電気自動車(FCEV)「Honda FCEV CONCEPT」を世界初公開した。
2002年にFCEVの「FCX」の米国政府販売認可を世界で初めて取得し、日本と米国でリース販売を開始。2003年には、世界で初めて氷点下での始動を可能にした燃料電池スタック「Honda FC STACK」を開発し、2005年には世界で初めてFCEVを米国の個人ユーザーに対しリース販売した。2008年には他社に先駆けて、究極のクリーン性能だけでなく、革新的なパッケージや異次元のドライブフィールといった、クルマとしての新しい価値や魅力を備えた「FCXクラリティ」のリース販売を開始。2009年に「2009 World Green Car」を受賞している。
今回公開した「Honda FCEV CONCEPT」は、FCXクラリティの後継モデルとして、FCEVの本格普及期の始まりと位置づけられている2015年に向けて、さらなる性能向上とコストダウンを目指した次世代FかうあCEVコンセプトカー。
このコンセプトカーに搭載している新開発のFC STACKは、従来型より約33%の小型化を図りながら、100kW以上の高出力と3kW/L以上の出力密度を実現。その小型化したFC STACKを含めたパワートレインを、市販車として世界で初めてセダンタイプのフロントフード下に集約して搭載している。これにより、大人5人が快適に座れるゆとりあるフルキャビンパッケージを実現し、先進のエアロダイナミックフォルムによる空力最適シルエットを両立している。また、このパワートレインをフロントに配置することにより、将来のFCEVの普及拡大期において、複数の車種に展開することを可能としている。
「Honda FCEV CONCEPT」は70MPaの高圧水素貯蔵タンクを搭載し、300マイル以上の航続距離を実現。水素タンクの再充填は3分程度の短時間で完了し、現在のガソリン車と同等の使い勝手を可能にする。
また、FCXクラリティで実証試験を積み重ねた外部給電機能を装備可能とし、災害時などに家庭へ電力供給を行うこともできる。
ホンダは、このコンセプトカーをベースにしたFCEVを2015年に日本と米国、その後欧州で発売する予定。また、2020年頃に向けて、さらに小型・軽量で高い性能を有した低コストな燃料電池システムと水素貯蔵タンクをゼネラルモーターズと共同開発し、FCEVの本格的普及を推進する取り組みを行っていく。
本田技研工業株式会社 伊東孝紳 代表取締役 社長執行役員は、「今日の乗用車に置き換わる、未来のクルマのひとつの理想形と言えるFCEVは、完全にクリーンな環境性能に加え、ガソリン車と同等の居住性、航続距離、走行性能を実現しており、どれだけ走っても水しか出さない究極のエコカーです。HondaはこのコンセプトカーをベースにしたFCEVの新モデルを、2015年にこの日本で投入します」とコメントしている。
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