新型bZ4Xはリース販売で600万円から! 個人ユーザー向けにはサブスクリプションサービス「KINTO」で販売予定だ
- 筆者: 篠田 英里夏(MOTA編集部)
- カメラマン:小林 岳夫/トヨタ自動車
トヨタは2022年4月12日(火)、トヨタ初となるBEV(Battery Electric Vehicle:バッテリー駆動の電気自動車)の新型「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」を国内で2022年5月12日(木)から発売すると発表した。
bZ4Xの価格はZグレードで600万円から!
トヨタ 新型bZ4Xは、スバルと共同で新開発したBEV専用TNGAプラットフォームを用いた「TOYOTA bZシリーズ」の第1弾モデルだ。
ボディサイズは、全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mm、ホイールベース2850mm。外観は、可能な限りタイヤを四隅に配置し、SUVらしい接地性・走破性の高さを表現しながら、なめらかなプロポーションでBEVの先進感を表現している。
参考価格としてはFWDモデルが600万円、4WDモデルが650万となる。
性能面にも追加情報があった。特に冬場の暖房による消費電力を減らすため、ヒートポンプ式エアコンを搭載する。エアコンには乗員の周囲のみを暖め、特に冬の電力消費を抑制するオールオート(ECO)ボタンを設定、シートヒーター、ステアリングヒーター、トヨタ初となる前席乗員足元の輻射ヒーターなどを用意する。
また、普通充電(200V、6kW・30A)では約12時間でフル充電できる。
さらにメーカーオプションとなるソーラー充電システムは1年間で走行距離1750km、1日最大で約11.6km(試算値)に相当する発電量を生成し、航続可能距離に貢献する。
充電スタンドがない駐車場などでも充電できるほか、災害時など緊急時でも太陽光による充電が可能だ。走行中に発電した電力は、補機バッテリー系統の消費を補う設定となっている。
最新の先進安全性能を搭載!リスクを先読みして操作をサポートする
安全面では「交通事故死傷者ゼロ」の実現に向けて、新型bZ4Xでは進化した「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」を採用。ミリ波レーダーおよび単眼カメラの検知範囲を拡大したことにより、各機能の性能向上や一般道での支援を行う新機能を追加。事故の防止や交通事故死傷者のさらなる低減と、ドライバーの負担軽減を目指す。
特にプリクラッシュセーフティは車両や歩行者、自転車に自動二輪(昼)を加え、検知範囲を拡張した。事故割合が高い交差点での支援を拡大している。
プロアクティブドライビングアシストでは「歩行者の横断」や「飛び出してくるかもしれない」など、運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないようにステアリングやブレーキ操作をサポート。
その上、先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポートし、頻繁な踏みかえ操作を軽減する。
さらに高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の「アドバンストパーク(リモート機能付)」を採用。新型ノア/ヴォクシーにも採用されたもので、従来のバック駐車に加え前向き駐車に対応し、前向き/バック出庫をカバー。
また、ドライバーがスマートキーを携帯しているとき、車外から専用アプリをインストールしたスマートフォンを操作することで、駐車および出庫が可能なリモート機能も付いている。
内装面ではメーターの見やすさを重視し、ステアリングホイールの上側を通して見えるように配置したトップマウントメーターをトヨタとして初めて採用する。メーター周辺は、手元からメーターの視線誘導を促す羽衣のような形状にデザインされた。
また、ステアリングホイールとタイヤが機械的に結合されない「ステアバイワイヤシステム」と横長の異形ステアリングホイール「ワンモーショングリップ」を組み合わせた仕様も用意される。ファブリック張りのインストルメントパネルや、ダイヤル式のシフトセレクターなど、BEVらしい装備もそろっている。
さらにクルマがWi-Fiスポットとなる「車内Wi-Fi」を採用。全車標準装備のDCMを通じ、データ通信容量無制限でスマートフォンやゲーム機などインターネットに接続可能となる。
個人ユーザーには最大10年乗り続けられるKINTOのbZ4X専用プランを用意!
販売方式はリース販売のみで、個人のユーザーにはサブスクリプションサービス「KINTO」を通じて提供する。
2022年5月12日(木)から第1期として3000台分の申し込みを受け付ける。秋口に第2期をスタートし、以降順次申し込みを受け付け、初年度は5000台分の生産・販売を予定する。
KINTOでは最長10年乗ることができる「bZ4X専用プラン」が用意される。bZ4X専用プランでは契約期間中の電池性能(10年20万km/電池容量70%)を保証する。
さらに10年のうち4年間は補助金の関係で中途解約した場合には違約金が発生するが、5年目以降は月額利用料が毎年段階的に低下。長く乗れば乗るほどリーズナブルにする一方、5年目以降の中途解約金はゼロとし、ユーザーのフレキシブルなカーライフを支援する。
またインターネットを介して契約まで完結できる。月額利用料には、自動車保険や自動車税、メンテナンス代、コネクティッドサービスの利用にかかる費用が含まれる(補助金は月額利用料に別途織り込まれる)ため、携帯電話のように気軽に購入でき、毎月支払いに維持費まで含まれる分かりやすさが魅力だ。
さらにソフトウエア、ハードウエアの機能やアイテムをタイムリーにアップデートできるサービス「KINTO FACTORY」を介して、使用中のbZ4Xを進化させる取り組みも予定だ。
なお、KINTOでの月額利用料や契約時の申込金の詳細は、2022年5月2日(月)に発表される予定となっている。
ほかにもBEVの弱点である充電インフラの拡充にもトヨタとして取り組むという。今後のBEV普及進度を踏まえつつ、2025年を目途に、全国のトヨタ販売店に急速充電器を設置していく計画だ。2022年はBEV需要が高い地域を中心に順次設置を進めていく。
【筆者:篠田 英里夏(MOTA編集部)】
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