スズキ スペーシア ギアの成功で軽スーパーハイトワゴンにもSUVブーム到来! 次に投入するのはホンダ、それともダイハツ!?
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
- カメラマン:和田 清志・SUZUKI・Honda・NISSAN・三菱自動車工業
軽自動車で最も売れているスーパーハイトワゴン「ホンダ N-BOX」だが、次いで2位の売れ行きを示すのが、同クラスのライバル車「スズキ スペーシア」だ。
スペーシアの特徴は、3つのバリエーションにある。ノーマルやドレスアップを加えた「カスタム」に加え、最も支持を集めているのが「スペーシア ギア」だ。ハスラーやジムニーのようなSUVテイストが、アウトドアブームの時代にもマッチした。今後ライバルメーカーも同様のテイストを盛り込んでくるかもしれない。
2017年末に登場した現行型スペーシア、2018年末のスペーシア ギア追加が売れ行きの底上げに大きく貢献
現行型のスズキ スペーシアが登場したのは2017年12月だが、スペーシア ギアはそれから1年後の2018年12月に追加されている。
新型スペーシアデビュー後の2018年1月から12月までの販売台数は15万2104台。これに対しスペーシア ギア追加後の2019年1月から12月の販売台数は17万5292台。前年比128.4%の伸びを示しており、モデル追加の効果が明確にあがっていることがわかる。
残念ながらコロナ禍の2020年1月から12月におけるスペーシア販売台数は13万9851台と落ち込んでいるが、2021年上半期(1月から6月)は7万8698台で、前年対比120.5%の回復基調にある。
SUVを得意とするスズキの強みを生かした商品企画の勝利
本格派四輪駆動車のジムニー/ジムニーシエラを筆頭に、ハスラーやエスクード、クロスビーにイグニスなど、スズキにはSUVテイストのクルマが数多く存在する。スズキの強みであるこうしたSUVのノウハウをふんだんに盛り込んだことで、スペーシア ギアを違和感なく成立させた。
スズキによると、軽スーパーハイトワゴン「スペーシア」の3つのバリエーション、「ノーマル」「カスタム」「ギア」は、現在3:3:4でスペーシア ギアの人気が高いという。もしギアが追加されていなければ、軽2位のポジション維持も危うかったかもしれないと考えると、その功績はとても大きいと言えるだろう。
スペーシア ギアのヒット事例に追従するライバルメーカーは現れるか!?
軽自動車カテゴリーは、他社の動きに対して非常に敏感に反応することで知られている。
例えばスズキがSUVテイストのハスラーでヒットを飛ばせば、ダイハツもすかさず「タフト」を投入する。ダイハツがハイトワゴン系にスライドドアを追加した「ムーヴキャンバス」で支持を集めていると知るや、スズキも「ワゴンRスマイル」で対抗する、といった感じだ。
もちろん他のカテゴリーでも良くあることだが、軽の場合は特に開発スピードが特に早い傾向にあるのだ。
軽スーパーハイトワゴンの王者「ホンダ N-BOX」も、いつまでも横綱相撲を続けられるかどうかはわからないし、ここしばらく3位のポジションに甘んじているダイハツも、元祖軽スーパーハイトワゴンブランドである「タント」の起死回生を図りたいところである。上位争いに乗り切れない日産もまた、新興勢力「ルークス」のシェア拡大を虎視眈々と狙っているはずだ。
そんな中で、SUVテイストにより支持を集めたスズキ スペーシア ギアは、新たな成功事例としてマークされているのは間違いない。
したがって今後ライバル各社から、SUVテイストを加えたモデルが投入される可能性も十分にあり得る。軽スーパーハイトワゴン界の勢力図に、新たな変化が起こるかもしれない。
この先しばらくは、軽スーパーハイトワゴン界の動向に注目しておきたいところだ。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:SUZUKI]
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