<夢の価格帯1900万円対決!>新型コースターベースの高級バスコンとVIPクラス用最高級モーターホーム|ジャパンキャンピングカーショー2018【JCCS2018】
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:オートックワン編集部
新型コースターをベースにした「バスコン」が登場!
キャンピングカーにはいろいろなカテゴリーがあり、「軽キャンピングカー」「バンコンバージョン(バンコン)」、「キャブコンバージョン(キャブコン)」「キャンピングトレーラー」などの呼称が日本RV協会によって統一されている。そんな“キャンピングカーのある暮らし”は、想像するだけでも楽しいものだが、これらカテゴリーの中でも究極と思われるのが、車体全てを架装メーカーが作り上げる「フルコンバージョン(フルコン)」だ。
フルコンは中型バス並みのサイズに達するものもあるが、日本ではそれに供給されるベアシャーシが存在しないため、日本製キャンピングカーで最も大きな部類に入るのは、トヨタ コースターのようなマイクロバスを活用した「バスコンバージョン(バスコン)」、マイクロバスの運転席から後ろに新設計のキャビンを架装する「セミフルコンバージョン(セミフルコン)」となる。
トヨタ コースターや日産 シビリアンなどマイクロバスにはいくつか種類があるが、一般的にベースに選ばれるのは歴代のコースターが多い。中でもコースターは2016年末にフルモデルチェンジされて4代目となり、四角いボディ採用によって居住性も大きく向上、乗り心地の改良が行われて一層完成度を増した。
■参考:トヨタが24年ぶりにモデルチェンジを敢行した、新型コースター 緊急(同乗)試乗レポート
昨年のジャパン キャンピングカーショー2017(JCCS2017)開催時は新型の発売直後だったこともあって、一部ビルダーが車体だけを見せて登場を予告するに留まっていたが、JCCS2018では早速バスコンを手がけるコーチビルダー各社が一斉に新型コースターベースのキャンピングカーを持ち込み、注目を集めている。
最高峰はオプション込みで1900万円の「セブンシーズ」
JCCS2018に展示された新型コースターをベースにしたキャンピングカーの中でも、最高峰の一台が、トイファクトリー(岐阜県可児市)が製作する「セブンシーズ」だ。
同社は1999年の創業以来国内最高品質のキャンピングカー開発を目指しているバンコン(ハイエースなどの1BOXバンをベースにしたキャンピングカー)のトップブランドメーカーで、バスコンのセブンシーズはフラッグシップモデルにあたる。先代コースターベースのセブンシーズも同社が得意とする独自開発のトリプル断熱や輻射熱対策が施されたボディ、ラグジュアリーで高品質、落ち着いた雰囲気のインテリアを持つ高級バスコンとして定評があったモデルである。
コースターが新型に移行したことでセブンシーズもリニューアルされ、ベースが広くなったこともあって広々感が一層向上。天然素材がふんだんに用いられ華美すぎず清廉されたインテリアの意匠もさらに洗練されている。同社が得意とする独自開発のトリプル断熱や輻射熱対策が施されたボディも引き続き採用されているほか、新たにサブバッテリーで純正パワーヒーターを駆動できるように変更するなど使い勝手向上も図られた。
車の中とは思えないほどの豪華なベッドルーム
90リットルの冷蔵庫、電子レンジ、2口コンロ、ステンレスシンク、100リッター給水タンク、カセット式電動水洗トイレ、温水シャワー、サブバッテリー駆動のエアコン、ソーラー発電システムなどの装備が完備されており、マイクロバスの大きな車体を生かした広い室内空間と相まって、セブンシーズはまさに「走るモダンリビング」のよう。車体後半にはベッドルームが設えられており、しかもトイレ/シャワールームのドアを活用して仕切ることもできる。ベッドルームにいるとクルマの中にいるとは思えないほど!
バスコンのフラッグシップだけあって価格は1800万円(諸費用、税別)に達するが、残り装着できるのがオプションでアルミホイールとレカロシート、特色ボディカラーなど内外装を飾るアイテムのみとなっていることからも、セブンシーズの装備がいかに充実しているかがわかる。
なお展示車の価格はアルミホイールとレカロシートが装着されて1900万円である。ベースのコースターの価格や住宅の価格を考えると、コレって高くないのでは!?と思ってしまう。それほどに車内の品質感が高いのだ。
あのエアストリームが手がける最高級モーターホームが日本初登場
昨年のレポートでもいくつかご紹介した通り、キャンピングカーの本場欧州やアメリカにも高級キャンピングカーが多数存在する。アメリカではモーターホームと呼ばれ、JCCSではそれらも一堂に会するので、知り合いが持っている…などでもない限りなかなか接することがない贅沢な車内までじっくりと見られるのはかなり嬉しいところだ。
今回はそんな多数展示された海外製キャンピングカーの中でも、少し傾向が違うモデルに注目したい。それが、日本初公開となる「AIRSTREAM INTERSTATE(エアストリーム・インターステート)」。
メルセデス・ベンツの大型商用バン「スプリンター3500」をベースにした長くてデカい一台で、黒塗りの車体、濃いスモークが貼られた窓などにどことなくアメリカンな雰囲気が漂う。
それもそのはずこのエアストリーム・インターステートは、アノ丸っこくて銀色のキャンピングカーを製造する「エアストリーム」が製作した最高級モーターホームなのだ。
ベッド、トイレ、シャワー、ミニキッチンなどを備えており、キャンピングカーとしての機能を全て有する。でも、車内はキャンピングカーの「リビング」というよりどちらかといえば「社長室」。ファミリーよりもVIPが似合いそうな雰囲気だ。
実際、エアストリーム・インターステートを展示したトレーラーハウスデベロップメント株式会社によれば、このモデルはビジネスシーンでの活用を目的として販売するとのこと。オリンピックに向けてのVIP送迎、動く重役室、パーティルーム、顧客とのゴルフなど新しい使い方を提案している。
なおエアストリーム・インターステートの価格は、1970万円で、参考出品となる。
これはもう“動く重役室”
ところでエアストリーム・インターステートの車内を見て、ふと思い出したことがある。それが、シボレー アストロ(と兄弟車のGMCサファリ)をベースに本革のシートやウッドを贅沢に配したラグジュアリーなインテリアを与えたコンバージョンモデルの「スタークラフト(とそれに類する車種)」。かつて日本でも一世を風靡したことがあり、覚えている人も多いだろう。
スタークラフトはモーターホームではなかったが、豪華な内装と動く重役室のような雰囲気はエアストリーム・インターステートのそれとよく似ている。日本車にもトヨタ アルファード/ヴェルファイアの「ロイヤルラウンジ」、日産 エルグランド「VIP」などの「走るビジネスクラス」的モデルもあるが、エアストリーム・インターステートのサイズ感やゴージャス感はそれを大きく上回る。クラスで言えば「ファーストクラス」かも。
最近は重役用車、VIP用車もミニバンが普及し始めているため、日本でもエアストリーム・インターステートのような「大きくて豪華」なモーターホームの需要が一層増すのではないだろうか。
[レポート:遠藤 イヅル/Photo:オートックワン編集部]
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