三菱 新型アウトランダーPHEV・アウトランダーがMCで“イケメン顔”に変身!(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
新型の燃費は「20km/L超え」に
エンジンやハイブリッドシステムの改善により、PHEVがハイブリッド状態で走行している時のJC08モード燃費は従来の「18.6km/L」が、新型では1.6km/L向上して「20.2km/L」になった。
ノーマルエンジン搭載車のJC08モード燃費も改善されて、2リッターエンジンを搭載した2WDモデルは、0.8km/L向上して16km/Lになる。2.4リッターエンジンを積む4WDモデルは、0.2km/L向上して14.6km/Lとなった。
エコカー減税には全車が対応。PHEVは購入時に納める自動車取得税と同重量税が免税になる。ノーマルエンジン車は、全車にわたり自動車取得税が40%、同重量税が25%の減税だ。
装備も向上させている。PHEVは車両を上空から見たような映像としてモニター画面に表示するマルチアラウンドモニターを、Mを除く全車に標準装着。
また、リチウムイオン電池を活用した100V/1500Wの電力供給機能は、PHEVのGプレミアムパッケージに標準装着、そのほかのグレードではメーカーオプションになる。
ガソリンモデルは2.4リッターエンジン搭載車を推奨
グレード構成は、従来と同様、2リッターエンジンを搭載した2WD、2.4リッターの4WD、これにPHEVという構成だ。
セーフティパッケージには、ミリ波レーダーとカメラを併用した衝突回避の支援機能が装着され、衝突の危険が迫ると警報を発し、ドライバーが回避操作を行わない時には緊急自動ブレーキを作動させることも可能にした。
2リッターエンジンを搭載した2WDは、20Gセーフティパッケージの価格が261万7,920円。3列目シートの装着を考えると割安ともいえるが、2リッターでは動力性能が不足気味で、SUVの高い走破力も得られない。なので積極的には推奨できない。
ノーマルエンジンを選ぶなら、2.4リッターの4WDになる24Gセーフティパッケージだ。価格は289万80円。20Gセーフティパッケージとの価格差は27万2,160円だから、4WDシステムの価格差とほぼ同じ。つまり2.4リッターであれば、400ccの排気量が無料で増える計算になる。価格を従来型と比べると2万3,760円高くなった。
そしてPHEV・Gセーフティパッケージは388万2,600円。前後輪をモーターで駆動する4WDの機能が備わり、4輪を綿密に制御するS-AWCも標準装着される。マルチアラウンドモニターなどを装着したこともあり、従来型に比べて11万4,480円高い。
ガソリンモデルとPHEVでは、相応の価格差はあるものの・・・
24GセーフティパッケージとPHEV・Gセーフティパッケージの価格差は約99万円だ。装備の違いを補正すると差額は約90万円に縮まり、エコカー減税額で10万円、さらに経済産業省による補助金も29万円が交付される(従来型の金額)。これらを合計すると、実質的な差額は約60万円だ。
そこで実用燃費がJC08モードの85%、レギュラーガソリン価格が1リッター当たり140円として計算すると、60万円の実質差額を燃料代の差額で埋めるには19万kmの走行を要する。
ただし上記のPHEVの燃費計算はハイブリッド走行のみで、充電された電気による走行は加味していない。PHEVのリチウムイオン電池容量は前述のように大きく、充電された電気でJC08モードなら60.8km(実用的には40~45km)は走行できるから、充電による走行距離を伸ばせればモトを取ることも不可能ではない。
そしてPHEVでは、優れた走行性能を含めて最先端のプラグインハイブリッドを所有できるメリットも大きい。
ちょっと奮発することになるが、クルマ好きにとって、アウトランダーPHEVは技術面から欲しくなるモデルだと思う。
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