小河諒選手／今井優杏の「あなたの愛車教えてください！」(3/3)

皆さんがもっとレースに興味を持って貰えるよう、認知度を広めていきたい！

―今小河選手の世代で、そういう風にクルマを楽しんでいるような人って、珍しいような気がします。

そうですね、僕の友達の中でも男女問わずAT限定で免許を取るのが普通です。

僕からしたら「ちょっと待てよ、おまえAT？」って思いますよ。だからこそ僕はずっとMTに乗って、人をたくさん乗せて、「こんなにMTは面白いんだ、クルマは面白いんだ」ってことを伝えて行きたい。だから敢えて人を乗せたときは回転数上げて走ってみたり、シフトもマメに操作したりするんですけど、そうしたら「レーサーっぽい！」ってなるんですよ。

―（笑）レーサーだもんね。

でもそうしてMTってなんか面白そう、とかカッコイイとか思ってくれたらそんなに嬉しいことはないじゃないですか。

―今年はFCJ（フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン）で参戦されるんですよね。

はい、今年はダンロップさんのメインスポンサードで走ることになりました。服部尚貴さん（レーシングドライバー）がダンロップさんを紹介して下さったんです。僕、本当に人には恵まれてるんですよね。

―じゃあ、なおさら今年はがんばらなきゃですね！

はい、僕は今大学に行ってるんですが、同じ大学生レーサーに中山雄一選手がいるんですよ。同世代では一番気の合う仲間で、基本的に一緒にトレーニングをしたりしているんですが、同時に一番身近なライバルでもあって、彼はFCJのチャンピオンですし、まずは彼を倒すところから始めようと思ってます。最終的にはレース界の石川遼、目指してます！名前も一緒で同じ歳ですから。

―私も若手にはレース界を盛り上げてもらいたい！

そろそろ父から受け継いだDNAを呼び醒ましていこうと思ってます。でもこれまでは自分の気持ちが弱かった・・・去年は成績も出ずに悩んだこともありましたけど、自分の何がいけないのかを考え、改善もできていると思いますから、来年につなげるシーズンにします。

―最終的にはどこを目指してますか？

実はまだ明確ではないんです・・・というとあんまりよくないイメージに聞こえるかもしれませんが、決してネガティブなわけではなくて、モータースポーツほどお金も体力も知力も使わなければいけないスポーツって、他にないと思うんですよ。

あの音も匂いも、あんな何百km/hも出るようなクルマをそばで見られるなんてすごいことなのに、メディアへの露出も少ないし一般認知度も低い。だからもっと一般の人にレースを楽しんでもらえる、興味を持ってもらえるような活動をしていきたいんです。

―そうですね、実は日本のモータースポーツってすごくレベルの高いモノなのに、認知度という意味ではまだまだ感がありますよね。これは確かに若手の仕事かも。

レースというものだけに絞っていえば、海外に行って戦ってみたいという気持ちもあります。マカオGPなんかをテレビで観てたら、「こんなとこ走れないだろ！」と思う反面、「だから走ってみたい！」とも思う。ヒーローになれたらいいな、と思うんです。そうやって活躍することが、注目にも繋がればなと。

―さて、最後の質問です。今欲しいクルマはありますか？

FT-86ですね！東京モーターショーで観て「かっこいい！」と思ってました。

とりあえずトヨタ車には乗りたいですね、色々安全だし、保証も厚いし。家族のクルマがトヨタなんですけど、安全面では本当に魅力的ですね。あと、どうしてもマニュアル車に乗っていたいです。トヨタでMR-2やアルテッツア、ヴィッツなんかもありますけど、やっぱりFT-86がかっこいい。

―次は屋根が開くクルマじゃなくてもいいんですね？（笑）

そりゃSC430（レクサス）とかに乗れたら最高ですけど、「調子に乗んなよ！」とか言われちゃいそうだし（笑）。86だったら開かなくてもしょうがないです！だから僕としてはこのロードスターと2台持ちができるようにしたいんですけどね。

今井優杏の「取材後記」

素直な性格にはきはきとした受け答え、本当に爽やかな小河選手。

インタビュー中何度も「ロードスター、本当にいいですよ！」と何度も繰り返す姿に、クルマ愛を感じてとても嬉しくなりました。レースキャリアはまだまだこれから！是非今後の活躍に期待したいですね！

小川諒ブログ『若葉ふぉーみゅらー』

http://ameblo.jp/ryo-ogawa/