マツダが「ロードスターRF」を“ファストバック”にしたワケとは!?ピュアな本質はRFでも「不変」!(2/2)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:マツダ株式会社/山本シンヤ
実は、正直言うと「このデザインだとルーフは開かないのでは?」と思ったのが、車内のスイッチを押すと更にビックリ!!
ファストバック形状のリヤルーフが持ち上がり、フロントルーフとミドルルーフが二つに折れながら収納される。
「オープンカーだから屋根を全て収納しなければいけない」と言う既成概念に捉われていない部分などは、スカイアクティブの精神が垣間見える。
そう言う意味では、ポルシェ911のタルガトップと同じ仕組みに見えるが、オープン時はバックウィンドウも開くので、フルオープンに近い解放感も損なわれていないそうだ。
ちなみに世界最短レベルの開閉時間だけでなく、10km/h未満であれば走行中でも開閉操作が可能だ。ちなみにシステムは数々のオープンモデルを手掛けてきたドイツの「ベバスト製」を用いている。
オープンカーの“基本”に立ち返ることで生まれた「ファストバック」デザイン
ボディサイズはソフトトップモデルとほぼ同じで、全高のみ5mmだけ高くなっている。トランク容量もソフトトップモデルと全く変わらず130Lを確保していると言うから凄い。
デザインを担当したチーフデザイナーの中山雅さんは、
「ロードスターの三原則は、ショートホイールベース/ラゲッジスペース/ライトウェイトストラクチャです。これを一切損なわずにハードトップ化させるのは物凄いハードルがあり、6~8分割まで試みました。しかし、ある時『ルーフを収納することが目的ではなく、オープンの気持ち良さが大事』と言う基本に立ち返ると、『ルーフを全て収納しなくてもいいのでは?』と。そのしがらみが消えた時、フッと素直に生まれたのが“ファストバック”のデザインでした」と語る。
北米向けのパワートレインはスカイアクティブGの2リッター。これにトランスミッションは6速MT/6ATが選択可能だと言う。電動ルーフ化の重量増は最小限に留められており、ロードスターならではの軽快さは変わらないはず!?
サスペンションや電動パワーステアリングはRF専用セッティングに変更。
更にルーフの内側には吸音タイプのヘッドライナー、リアホイールハウスに遮音材を追加されており、ロードスターならではの「走る喜び」に加え、クーペとしての「快適性/静粛性」も引き上げられているそうだ。
ロードスターの開発責任者である山本修さんは、
「元々、開発のスタート時点で『2つのルーフを持つ』という企画がありました。RFを出すことの意味は『多くの人にオープンカーを楽しんでもらいたい』です。どちらが正解、どちらが正統ではなく、オープンカーの世界に広がりや深みを持たせることがロードスターの使命なのです。実はオープンカーと言いながらもルーフを閉めているシーンが圧倒的に多いです。だったら、オープンの美しいソフトトップと美しいクローズドがあってもいいと思いませんか?ただ、ロードスターのピュアであり本質的な部分はどちらも不変ですので、ご安心ください」と語ってくれた。
正統派ライトウェイトスポーツの魅力を研ぎ澄ませた「ソフトトップ」に対し、スポーツカーの美しさ、カッコ良さを素直に表現したもう一台のロードスター「RF」。もうソフトトップの代わりとは言わせない。
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