マツダ CX-30 試乗レポート|売れ筋コンパクトSUVの大本命にいち早く試乗!(1/3)

CX-5とCX-3の中間に位置する売れ筋コンパクトSUVに初試乗

発売間近なマツダの新型コンパクトSUV「CX-30」に早くも試乗することが出来た。デビュー間もないMAZDA3をベースに誕生したCX-30は、CX-5とCX-3の中間ポジションに位置するマツダの世界戦略モデルだ。スタイリッシュなデザインと、日本の道路事情にもマッチした適度なサイズが特徴で、正式発売前から注目を集めている。気になる室内の広さや乗り味について、ドイツで行われた国際試乗会でのファーストインプレッションを山本シンヤさんのレポートでいち早くお届けする!

>>気になる! マツダCX-30の内外装を画像で見る[フォトギャラリー]

CX-3とCX-30の違いは!? 我々を混乱させた二桁ネーミング

モノコックボディを採用した乗用車派生のクロスオーバーSUV、その人気はアッと言う間に日本から世界へと飛び火し、今や世界の主要メーカーから様々なモデルが登場している。その中でもCセグメントは激戦区と呼ばれ、各メーカーは従来のハッチバックに代わるエース級モデルが投入されている。

グローバルでクロスオーバーSUVを数多くラインアップするマツダだが、これまでこの激戦区のカテゴリーでガチに戦えるモデルがなかった。ちなみにCX-3はBセグメントのデミオベースなので少し小さめ、CX-5はCセグメントとDセグメントの中間サイズでちょっと大きめ…である。

そこで登場したのが、今回ご紹介するCX-30である。

コンパクトクロスオーバーと言う意味では2015年デビューのCX-3と被るが、前席優先でパーソナルユースがメインのCX-3に対し、後席やラゲッジも重要視しファミリー需要を狙ったのがCX-30、と言うのがマツダの見解である。個人的には現行のCX-3をCX-2へと改名、新CX-3にするのが素直だと思うのだが…。

ただ、マツダの「英語+数字二桁」モデルはCX-30が初ではなく、すでに海外向けのピックアップトラックは「BT-50」の名が長年使われている。また、初代ルーチェロータリークーペは「RX-87」、2代目ファミリアロータリークーペ「RX-85」と開発コードで呼ばれる事も。更に1995年東京モーターショーに参考出品されたロータリースポーツの名は「RX-01」であった。

CX-30は直球ど真ん中の世界戦略車だ

ネーミングに関しては紆余曲折あるが、クルマに関しては「直球勝負」だ。CX-30は世界戦略モデルとして開発されているが、全長4395×全幅1795×全高1540mmとまるで日本市場を見据えたかのような絶妙なボディサイズ。ちなみにホイールベースはマツダ3の2725mmに対して2655mmとなっている。

マツダ CX-30開発主査の佐賀尚人さんは「Cセグメントのコンパクトクロスオーバーに求められる適正サイズは、日本も欧州も同じです」と語る。

幅広いユーザーをターゲットにした外観デザイン

エクステリアデザインは、先に登場したマツダ3と比べれば、良い意味で“普通”である(笑)。CX-30は今後のCX-5と並ぶマツダの基幹車種として成長させたいと言う想いがあり、幅広いユーザーに受け入れてもらうデザインを目指したと言う。そういう意味では「深化した魂動デザイン」の本質が見えるデザインとも言える。

しかも単なる品の良さだけでなく、クラッディング(ホイールアーチを囲む黒い樹脂パーツ)を厚めにすることで、上半分はスポーツカーのようなタイト感、下半分はSUVの力強さを表現するなど、CX-30独自の個性もシッカリと表現されていると感じた。

気になるCX-30の内装デザインと質感、そして居住性は

CX-30のインテリアは、シンプルながら質の高い横基調のインパネ周りがマツダ3譲りだ。だがCX-30では家族で乗る事をイメージ。安心感を与える、包み込むような空間を演出した。

クラフトマンシップにもこだわり、アッパーのステッチやインテリアカラーはマツダ3以上にこだわっている。上級仕様に採用されるリッチブラウン内装もいいが、個人的には普及モデルに採用されるネイビーブルー内装がこれまでのマツダにないモダンな印象で、CX-30の世界観に合っているように感じた。

居住性に関しても妥協はない。どの国の人でも乗りやすいヒップポイントや、マツダ3より短いホイールベースながらフロアを下げ、シートバックのトルソ角を立てた上に、アップライトなポジションとするなど様々な工夫を加えることで、後席は身長183cmの乗員を乗せることが可能な空間までカバーした。

ラゲッジルームは家庭環境の変化に対応できるスペースを目指し、大型ベビーカーも収納可能な十分なスペースの確保はもちろん、リアゲート開口部や開口高さなども考慮されている。

>>アウトバーンからワインディングまで…ドイツの様々なシチュエーションでマツダCX-30に試乗[次ページへ続く]

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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