軽自動車なのにガルウイング!? 本格スポーツカーのマツダ AZ-1を写真でチェック

  • 筆者: MOTA編集部
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マツダ AZ-1は1992年から1995年のわずか3年間だけ製造され、スーパーカーのようなガルウイングドアを持つマツダの軽自動車だ。

2シータースポーツクーペとして販売され、エンジンが座席後部にあるミッドシップレイアウトを採用。さらに軽量なFRPを多用したボディなど、軽でありながら本格的スポーツカーを目指して開発された。こだわり過ぎた為に短命に終わったとも言われるマツダ AZ-1の全貌を写真と共に紹介する。

目次[開く][閉じる]
  1. 短命に終わった本格軽スポーツカー
  2. エンジンは非力でもハンドリングはまさしくスーパーカー
  3. 軽自動車としてはAZ-1だけの個性的なデザイン

短命に終わった本格軽スポーツカー

1989年の東京モーターショーに「AZ550 Sports」として参考出品された後、AZ-1として1992年に発売を開始。

さまざまな制約のある軽自動車ながら、エンジンレイアウトや軽量化など細部にまで工夫を凝らし、本格スポーツカーを目標に開発したというこだわりが詰め込まれた意欲作となっている。

その反面、性能、デザイン共に乗り手を選ぶ個性的な作りになってしまった。さらに販売価格164万円と当時の軽自動車としては高額な上、MT(マニュアルトランスミッション)の設定のみということもあり販売台数は低迷。わずか3年、1代のみで生産を終了してしまう。

短命に終わったAZ-1だが、マツダスピードのエアロパーツを装備したマツダスピードバージョンなど、数種類の特別仕様車も販売された。

エンジンは非力でもハンドリングはまさしくスーパーカー

エンジンはスズキ製のF6A型ターボエンジンを搭載。自主規制一杯の64psを発生するこのエンジンは、当時、軽最速とも言われたスズキ アルトワークスと同型のエンジンだ。

海外のスーパーカーと同様のミッドシップ(座席後方)にエンジンを搭載している点から、も本格スポーツカーへのこだわり具合が分かる。

また、空気抵抗を低減するミッドシップならではの低い全高やFRPを多用した軽量なボディにより、非力な660ccエンジンとは思えない爽快な加速感を実現した。

操作ミスを許さないハンドリング性能

手足の様に操れる感覚を味わえるのもスポーツカーの楽しみのひとつだ。

重量物であるエンジンと乗員を車軸の内側に収めるミッドシップレイアウト。さらに、720kgと軽量な車両重量と相まって、AZ-1のハンドリングはゴーカートのようにクイック。わずかな操作でもダイレクトに車の向きが変わり、まさしく自分の手足のように操ることができる。

しかし、逆に言うと操作ミスもそのまま反映されるため、ドライバーの技術を要求するハンドリング性能でもあった。

軽自動車としてはAZ-1だけの個性的なデザイン

AZ-1で一番目を引くのは翼の様に開くガルウィングドアと、ルーフ(天井)までガラス張りの戦闘機の様なキャノピーデザインだ。

ガルウィングを純正で採用しているのは、軽自動車としては今でもAZ-1のみで、ほかの国産車としてはトヨタ セラしかない。

ルーフ(天井)までガラス張りのキャノピーデザインは、見た目のかっこよさもさることながら乗車時の開放感も抜群。サイズの制約から物理的に狭くなる軽自動車には持ってこいのデザインと言える。

また、ルーフ部のガラスには光の透過率を抑える加工がされており、直射日光を和らげる快適性も配慮されている。

走行に不要な機能削ぎ落としたインテリア

スポーツカーとしての機能美を追求したインテリア。バケットシートに座れば、視認性の良いメーター類など、スポーツカーのコクピットそのもので、軽自動車である事を忘れてしまう。

一方で、走行性能に影響しない部分は極限まで削られている。

運転席にはリクライニング機能はなく、助手席に至ってはシートのスライド機能すらない。その上トランクも装備されていない徹底ぶりだ。

走行性能を考えると素晴らしい機能追求のデザインだが、この一般受けを一切考慮しない設計思想がAZ-1を短命に終わらせた要因の一つと言わざるを得ない。

マツダ/AZ-1
マツダ AZ-1カタログを見る
新車価格:
164.8万円164.8万円
中古価格:
198万円278万円

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筆者MOTA編集部

MOTA編集部。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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