マツダが挑戦する「ものづくり改革」はスゴイけど伝わりづらい理由(3/3)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:茂呂幸正
ユーザーへ事前に知らせる訳にはいかない、というジレンマ
「なんだ、こんなに改良されても値段が変わらないなら、買うのをもう少し待てば良かった」。
改良前に買ったユーザーからは、そう言われても致し方ない。
例えば「CX-3」の場合、新車発売からたった9ケ月で、「改良型」が出た。この場合、意匠変更はないが、ハンドリング特性が大幅に変更され、アクセルレスポンスも改良、さらにオプション設定だったエンジン振動を軽減するナチュラル・サウンド・スムーザーが標準装備された。
こうした改良を、事前にユーザーが知ることはできない。ディーラーもFMCや、意匠変更を伴う規模の大きな改良以外は、メーカーから入ってくる情報が少ない。
そのため、マツダとしてはメディア試乗会を通じて「一括企画の重要性」を訴え、メディアを通じてユーザーに対し、マツダの想いを伝えようとしてきた。
ただし、メディア試乗会は今回のアクセラの事例にあるように、ディーラーに改良型が並んだ後に行われており、ユーザーにとっては「寝耳に水」ということもあり得る。
これからの大きな課題は「コミュニケーションの充実」
実際、マツダのディーラーで話を聞いても、マツダの既存ユーザーや、新規顧客でマツダ本社の推進する「一括企画」を知っている人は滅多にいないという。
マツダにとって、これからの大きな課題は、メーカー/ディーラー/ユーザー(新規顧客含む)との三者による「コミュニケーションの充実」だと思う。つまり、一括企画をさらに拡大して、企画から販売、そしてアフターサービスまで含めた「一括体制」の確立が必然だ。
これは、マツダに限った話ではなく、自動車産業界全体が抱える「製販分離」というジレンマに対する挑戦である。
「一括企画」によって、商品の「実態」が充実しているマツダなら、「製販分離」を突破する新しい「クルマのあり方」を実現できると、信じたい。
[Text:桃田健史]
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