レクサス新型RX(4代目)速攻試乗!レクサスの売れっ子SUVがFMCで居住性アップ(2/2)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:レクサス インターナショナル
ボディサイズは大きく、排気量はダウン。果たして気になる走りは
さてさて、そんな新型RXの乗り味だが、試乗は200tのバージョンL、同Fスポーツ、450hのバージョンL、同Fスポーツといった順で進んだ。まず最初に乗った200tのバージョンLは従来車的な乗り味と挙動だった。ロールは深く、わりともっさりしている。
確かにステアリングを切ったときの応答性などからは、ボディ剛性が上がっているのは分かるが、それほどの進化は感じられない。あのNXのようなキビキビ感はなかった。
ところが次に乗った200tのFスポーツはそれとはまったく異なる。出だしの俊敏性からロールを抑えたコーナリングまで、機敏なNX風であり、かなりスポーティに仕上がっている。
聞くところによると、その違いはショックアブソーバーの減衰力を最適に電子制御する「AI-AVS」によるもので、試乗車のバージョンLは未装備だったらしい。これがあるとないとでは本当に乗り味が大きく違う。今回一番スポーティに思えたのはこの200tFスポーツだった。
ちなみに、今回乗った全ての試乗車が20インチホイールとダンロップ製のタイヤを履いていた。ブリヂストン製も用意されるそうだが、今回の試乗会ではダンロップ製に統一したという。
キーワードは「RXからRXへ」
自分は従来型RXをテストで長い間使用していた経験がある。ある意味あまり変わってほしくないのも本音だ。なんというか、思いのほか長く乗っているとしっくりくるのが従来型のRXだった。そんな意味からすると、新型RXでは450hのバージョンLが一番それに近く思えた。
こんな話をするのは、データ上、RXオーナーはRXを乗り継ぐ傾向が多いと聞いたから。所有するとハマるのも分かる。
そして新型RXのチーフエンジニアを担当した勝田氏いわく、「そんなお客様を大切にしました」とのこと。
つまり、今回のモデルチェンジではあえてドラマチックな変化を避けたというわけだ。なるほど、マーケティングとエンジニアリングがここで合致した。これもまたうまい戦略である。
[Text:九島辰也]
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