[速攻試乗]レクサス LC500／500hは、日本が世界に問う高級クーペの新しい姿(3/4)

20インチランフラットタイヤを見事に履きこなしたLC 500

先ずはV8 5リッター自然吸気エンジンの”LC 500”に試乗。

助手席に座ると、乗り心地がすこぶる快適であることに驚かされる。LCはランフラットタイヤが標準装着されており、パンクしても160km程度の走行が可能なサイドウォールの剛性を確保しているのだが、適度にたわみ、しなやかな足取りで駆け抜けていける動きとあいまって、通常のタイヤと比べても乗り心地面でネガを感じさせない。

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高い安定感、そして自由自在に駆け抜ける感覚が気分を昂らせる

運転席に代わり、LC 500を走らせてみる。ガッチリ構えたボディは路面からの入力にうろたえず、乗員の目線がブレるような嫌な揺すられ感を与えない。新開発のサスペンションはランフラットタイヤを見事に履きこなし、見知らぬ地の高速走行も、設定車速が高いワインディングでも、上下左右に揺すられるクルマの動きを上手くまとめて、次の動作に移る構えに繋げていく。

V8 5リッターの自然吸気エンジンがもたらす緻密な回転フィールとエキゾーストの咆哮を堪能しながら、自由自在に駆け抜けていける感覚が、いつまでも走っていたい気分にさせてくれた。

ダイナミックな走りを支える新開発10速AT

LC 500の10速ATは、シフトアップもダウンもアクセルの踏み込み具合などからドライバーの意図を汲み取り、必要なトラクションが確保できるように段を飛ばして適正なギアを選択する制御も行う。全変速段でより低い回転域でロックアップを実現して伝達ロスを減らしているが、多段化していてもせわしなさを感じさせるようなこともない。

レスポンスに優れた変速とダイナミックな走りを実現するとともに、燃費性能にも期待が持てる。