レクサス 新型GS 試乗レポート/金子浩久(1/2)

  • 筆者: 金子 浩久
  • カメラマン:オートックワン編集部
レクサス 新型GS 試乗レポート/金子浩久
レクサス 新型GS レクサス 新型GS レクサス 新型GS レクサス 新型GS レクサス 新型GSに試乗する金子氏 レクサス 新型GS レクサス 新型GS レクサス 新型GS レクサス 新型GSと金子氏 FSWにてレクサス 新型GSを試乗する金子氏 FSWにてレクサス 新型GSを試乗する金子氏 画像ギャラリーはこちら

“強い個性”を目指して開発された「新型GS」

レクサス 新型GS

オートックワン編集部Yさんに誘われて、富士スピードウェイにやって来た。まだ発売されていないレクサスGSプロトタイプのメディア試乗会に参加するためだ。

パドックに到着すると、すでにたくさんの大型4ドアセダンが並んでいた。新型GSだ。前後のサイドウインドウの縁を取り巻くクロームメッキが、朝陽をまぶしく照り返している。

前方に回ると、顔付きがこれまでのレクサス各車と趣が異なっている。Σというギリシャ文字を裏表にふたつつなげたように見える。

GSは日本国内では「トヨタ アリスト」、国外では「レクサス GS」として生を受けた。アリストも途中からレクサス GSに呼び名が変わって、その4代目に当たるのが眼の前のGSだ。

まずは、パドックと場内のレクサスカレッジ内でブリーフィング。大きなスクリーンに「次期GSのMission」という文字が映し出された。

「次世代LEXUSのメッセージ“次世代LEXUSのフェイス”“GSが大変革を遂げる”LEXUSブランドの屋台骨を担うクルマに」

レクサス 新型GS

Σをふたつつなぎ合せたようなフロントフェイスは、文字通りこのGSからレクサスの“顔”になる。「スピンドルグリル」と呼ぶのだそうだ。

好感が持てるのが、ボディ全長4,850mmとホイールベース2,850mmという寸法を変えなかったことだ。

世界中のほとんどすべてのクルマがモデルチェンジに際してボディを大きくする(知っている唯一の例外はシボレー・コルベット。現行型にモデルチェンジする時に、スペアタイヤをパンク修理キットに代えて小さくなった)が、変えないのは英断だし、それには技術的な困難も伴ったのではないか。

続いて、もう一枚の「次期GSのMission」が映し出された。

「兎に角、強い個性のクルマにしたい!!一目で良さが判る強烈な魅力を備えたクルマに!!装備の過不足で云々されないクルマに!!」

“とにかく”を“兎に角”と漢字交じりで表現するところ辺りに、トヨタの気迫が感じられる。

「開発コンセプト」では、「異軸のSD(セダン)から本格グランドツーリングSDへ」として、チャート図が掲げられた。縦軸にプレステージイメージ、横軸にスポーティイメージとして、現行GSを右斜め上方に移動させたものが次期GSなのだそうだ。プレステージイメージとやらもスポーティイメージとやらも両方向上させたと言いたいのだろうが、いかにも風な図である。

それよりも「異軸のセダン」という言葉に注目した。

異軸なんて言葉は存在しない。辞書にも載っていない。もちろん、トヨタの造語である。2005年に日本国内でもレクサスブランドを展開し始める時に、トヨタ関係者がGSを評する時に盛んに用いていた表現だ。

つまり、トヨタには中心軸のセダンとしてクラウンが存在して、そのオルタナティブとして異なった軸で作られたのがアリストであり、GSであるというわけだ。

しかし、クラウンはレクサスを積極的に展開しているアメリカやヨーロッパの地域には輸出されていない。それら諸外国ではGSは中心軸であるにもかかわらず、日本国内では中心にはない。

そのダブルスタンダードを解消するために「兎に角、個性の強いクルマにしたい!!」と鼻息も荒いのだが、試乗してみると、それとは正反対に行儀が良く、大人しいのである。

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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