ランボルギーニ アヴェンタドール LP750-4 SV 海外試乗レポート(2/3)
- 筆者: 西川 淳
ランボルギーニ史に残る人気モデルを意味する“SV”
そして、デビューからちょうど4年。4年前と同じくジュネーブショーにて、待望の『アヴェンタドール LP750-4 SV』が発表された。
ところで、みなさんは“SV”という名前の由来をご存知だろうか?
ムルシエラゴの最終進化型にも、SVという名前が奢られていたから、そこまでは覚えている方も多いことだろう。
ムルシエラゴ LP670-4SV。2009年のデビューだった。SVとは、今回のアヴェンタドールとも同じで、スーパー・ヴェローチェ(Superveloce)の頭文字。イタリア語で、“とても速い”というくらいの意味だ。
もっとも、SVというと、ランボルギーニファンにはもう2台、馴染みの深いモデルがある。71年に登場したミウラの最終型P400SV(スピント・ヴェローチェ)と、96年に登場したディアブロのスパルタンなベースモデルSV(スポーツ・ヴェローチェ)だ。
ともに頭文字Sは“スーパー”を意味しないが、SVという記号は同じで、いずれもランボルギーニ史に残る人気モデル。ランボルギーニファンがSVという名前に対して、無条件に崇め奉ってしまうのも当然のことだろう。
高回転型のエンジンへと進化
スタンダードモデルからSVへの進化について、注目すべきポイントは大別して三つある。そのうち二つはランボルギーニファンにとってとても重要な項目で、スタイリングの“凶暴化”と“エンジンパワーの向上”だ。
スタイリングは見ての通りの大迫力。とはいえ、見映え重視では決してなく、この大げさなエアロパーツもまた機能の産物で、空力性能が格段にアップした。特に、特徴的な固定式リアウィング(マニュアル三段階調整式)は、ノーマル比+170%のダウンフォースを生み出す。
フロントバンパーもウィング形状が顕著。サイドステップは内にえぐるようなエアロデザインとなり、リアクォーターのインテークは固定式に、リアアンダーディフューザーもまるでレースカーのようなデザインで効率的に空気を流す。ちなみに、追加されたエアロデバイスはすべてCFRP(カーボンファイバー)製だ。
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