【徹底解説】覆面パトカーの見分け方|車種や特徴をまるごとチェック!
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覆面パトカーとは?
覆面パトカーはおもに2つの特徴に分けることができます。1つ目は刑事ドラマでもお馴染みの、刑事が捜査のために使用する“機動捜査車両”と呼ばれるもの。そして、もうひとつが、高速道路や一般道路で交通違反の取り締まりを行う、こちら記事で紹介する“覆面パトカー”です。
覆面パトカーの代表的な車種
機動捜査車両はトヨタ アリオンやスズキ キザシ、スバル レガシィB4、日産 ティアナなどなど車種は多彩ですが、一方の交通取締りを行う覆面パトカーは圧倒的にトヨタ クラウンが多く、次いでトヨタ マークXなども見かけることがあります。
見た目は一般的な乗用車と変わりませんが、赤色灯やサイレンなど、パトカーとしての機能を装備し、緊急時以外は室内に収納しています。
トヨタ クラウン
※画像は覆面パトカーではない通常のトヨタ クラウンです。
トヨタ マークX
※画像は覆面パトカーではない通常のトヨタ マークXです。
覆面パトカーの目的とは
機動捜査車両となる覆面パトカーは刑事ドラマを見てもわかるとおり、事件捜査で使います。したがって、尾行を行うことがあるため、一般車両にカモフラージュする必要があります。
では、交通取り締まりを行う覆面パトカーはどうでしょうか。白と黒のボディカラーから“パンダ”と呼ばれる一般のパトカーと、交通取締りの覆面パトカーは犯罪(違反行為)抑止という面では存在意義は同じです。交通取締りに限れば、パンダカラーのパトカーが道路を走っていれば、周囲のクルマが警戒して速度の減速などを行ってくれるでしょう。一方、覆面パトカーも例えば、赤色灯が屋根から登場させ違反車両の摘発行為を周囲のクルマに見せることで、“覆面パトカーがパトロールしている”ことがわかり、違反行為を未然に防ぐことができます。
覆面パトカーや白バイは速度超過の取り締まりが主目的でありません。取り締まり行為は運転中の携帯電話の使用や信号無視、車線変更禁止区間での車線変更など多岐にわたっています。なかには車間距離保持違反(一定の車間距離を前方車両との間に設けず走行すること)や、横断歩道で歩行者が道路を横断する意思を見せているのに停止せずに通過することの取り締まりなども行われています。くれぐれも安全走行を心がけてください。
覆面パトカーとクラウンの深い関係
パンダカラーも含めて、パトカーの車両にはトヨタ クラウンが多く使用されています。これはパトカーの規格がクラウンありきで代々決められてきたからです。これには日本のパトカーが辿ってきた歴史的背景があります。
1955年に純国産乗用車として、初代クラウン(トヨペット・クラウン)がデビュー。この初代クラウンをベースにしたパトカーが登場するのですが、当初“トヨタ・パトロール”という別名が与えられるほど、一般に販売されたクラウンとは異なるものでした。1957年に登場したトヨタ・パトロールは、見た目こそ初代クラウンのデザインを流用していますが、ランドクルーザーや当時トヨタがラインナップしていた大型トラックに搭載されていた、3.9リッター直列6気筒エンジン“F型”を搭載。ボンネットは通常のクラウンよりロングノーズとなっており、シャシーも初代クラウンと異なるものが採用されていました。
実はパトカーの規格というのは、このトヨタ・パトロールの規格が現在でもベースとなっていて、時代の変化とともにブラッシュアップされてきました。例えば、2013年にスバル レガシィB4がパトカーとして初採用されるまでは、エンジンは6気筒限定でした。駆動方式も2013年まではFRに限定されていました(レガシィパトカーはFFとAWD/ミニパトは別枠)。エンジン出力など細かい規格も設けられていますが、これらはそもそもクラウンベースなのでクラウンのパトカーが多くなってしまうのです。トヨタと警察庁が何か怪しい関係…というのではなく、単純に慣例として踏襲されてきたわけです。
クラウン以外の珍しいパトカーが増え始めた背景
レガシィがパトカーとして導入されるタイミングでは、現行型クラウンベースのパトカーは開発途上でしたし、他に要件をクリアするベース車両もありませんでした。この時点で、機動捜査車両ではレガシィが導入されていた実績も手伝い、規格の一部を変更。パンダカラーのパトカーとしてレガシィが導入されることになりました。また、パトカーについては警察庁が調達する“国費枠”と、各地方自治体が調達する“自治体枠”というのが存在していて、マークXのパトカーは、自治体枠で調達されているとのこと。パンダカラーのパトカーなどでありがちなスポーツクーペタイプのパトカーは自治体枠で調達されているようです。ミニパトなどを除けば、パンダ及び交通取り締まりの覆面パトカーは、国費枠によりクラウンが導入され、レガシィB4が採用された時期は、現行クラウンベースのパトカーが開発途上にあったので、“つなぎ”的に採用されたと聞いています。
覆面パトカーを見た目で見分ける方法
覆面パトカーを見分けるにあたって、見た目で判断できるポイントがいくつかあります。 もちろん中には例外もあるので確実に見分けられる訳ではありませんが、覆面パトカーかどうか判断する参考にしてください。
覆面パトカーを見分ける方法 | バックミラーの数
大抵の覆面パトカーには、バックミラーが2つ備え付けられています。自動車の運転経験がある人ならもちろんご存知でしょうが、通常バックミラーは1つしか付いていないので、一般車両としては明らかに違和感のある装備です。なぜ、バックミラーが2つ付いているのかというと、運転者だけでなく助手席に座っている人も後ろの状況を確認できるようにするためです。交通取り締まりを行うパトカーは必ず2名が乗車しています。そのため、どちらの警察官も周りを確認できようにする必要がある訳ですね。
バックミラーが2つあるかどうかの特徴は、覆面パトカーと並走するか追い越さないと発見できないものですが、覆面パトカーかどうかを判別する大きな判断材料になるでしょう。
覆面パトカーを見分ける方法 | ボディカラーがシルバーや黒などの地味めな色
多くの覆面パトカーのボディカラーは、シルバーや黒、紺、白など落ち着いた印象の色となっています。最近発売されているクラウンには、鮮やかなブルーやオレンジなどのボディカラーも設定されているようですが、覆面パトカーに採用されるのは地味めな色であると覚えておくと良いでしょう。
覆面パトカーを見分ける方法 | 装着されているナンバーの地域が走行区域内
前を走る車が覆面パトカーかどうか気になったときは、ナンバーに記載されている地域名を見ましょう。地域名がもし走行している県の地域ではなかったら、その車が覆面パトカーである可能性はかなり低いです。というのも、警察にはそれぞれ管轄する地域が割り振られていて、管轄外の地域までわざわざ出向くことはあまりないからです。
もし前ナンバーの地域名と走行している地域が合致していたら、覆面パトカーの可能性があるかもしれません。
覆面パトカーを見分ける方法 | 後ろ側にアンテナがついている
覆面パトカーには、車体の後ろ側にアンテナが付いていることが多いです。普通の車にもアンテナは付いているじゃないか、と思う方もいらっしゃるでしょうが、覆面パトカーの場合は市販時に装着されているものとは異なるアンテナが付いていることが多いので、怪しげなアンテナが付いていたら要注意です。
覆面パトカーを見分ける方法 | 2名で乗車している
覆面パトカーがパトロールしているときは、青い制服と白いヘルメットを着用した警察官が2名乗車しています。後ろからでは乗車している人を見分けることはできないので、並走した際に隣の車にどんな人が乗っているのか、をチェックするようにしてください。
一方、よく知られた覆面パトカーの見分け方の中には、この方法で見分けるのは難しいのでは…?というものもあります。
この方法で見分けるのは難しい?| リヤガラスがスモークガラス
覆面パトカーのリヤガラスは、中の様子が見えないようにスモークガラスになっているといわれています。しかし、全ての覆面パトカーがそうとは限らないうえ、スモークガラス加工されている一般の車両という可能性もあるので、この特徴だけで判断するのは難しいのではないでしょうか。
この方法で見分けるのは難しい?| ナンバーの種類が8ナンバー
覆面パトカーがつけているナンバーは8ナンバーというのが少し前までの定説でしたが、現在はこの方法では見分けられません。
8ナンバーとは、キャンピングカーや消防車などの改造車がつけるナンバーのことを指します。覆面パトカーも改造車に該当していたので以前は8ナンバーだったのですが、今は普通車と同じ3ナンバーを装着している例がほとんどなので、この判別方法は今では通用しません。
見た目以外で覆面パトカーかどうかを判断するポイントを紹介しましょう。
走行している場所で覆面パトカーを見分ける
まず、高速道路のパーキングエリアや、サービスエリアの本線進入路近くに停まっている車両です。これは違反車両を発見した場合、すぐに本線に進入し、違反行為の現認をするために待機している覆面パトカーのケースが多いです。店舗エリアから遠く離れたこのような場所には、大型トラックが停車していることが多いですが、乗用車が停まっているのは極めて稀です。加えて、インターチェンジの進入路近くで待機しているケースも多く見られます。
片側2車線あるいは3車線の高速道路、国道のバイパスで進行方向の一番右側(一般的には追い越し車線)以外の走行車線をゆっくりと走る地元ナンバーのクラウンやマークXなどは、覆面パトカーである可能性が高いです。そのような車両に近寄り、ルームミラーが2つあれば間違いなく覆面パトカーと言えます。
動きの特徴で覆面パトカーを見分ける
そして、ゆっくり走行していたのにも関わらず、急に追い越し車線などと呼ばれる車線へ車線変更を行い、加速して来る車両も覆面パトカーと判断していいでしょう。幹線道路などで短い距離をなんども行き来している車両、また側道から出てきたと思ったら、すぐ先の側道に入るような車両も、覆面パトカーの可能性が高いと考えられます。さらに地元の人は、覆面パトカーが多く出没するポイントを熟知しているケースが多いです。道路環境が良いにも関わらず、周囲の車すべてが一定の速度で走行しているような場所は、覆面パトカーの取締ポイントと考えられます。
ミラーで周りを確認して安全運転を心がけましょう
最近では走行中の携帯電話使用など、速度超過以外の取り締まりも強化されています。片側一車線の対面通行の道路で、スムーズなドライビングでUターンをして迫ってくる車両は、違反車両を現認した覆面パトカーの可能性が高いです。クルマを運転中の視線については、前方6割後方4割の割合で目配りするように教えられた人も多いはず。テレビの警察の活動を取り上げた番組での交通取り締まりの様子を見ていると、例えば速度超過を現認して、実際にサイレンを鳴らすまで気がつかないドライバーが多いようです。ルームミラーで後方の状況もきちんと把握していれば、後方から追尾している覆面パトカーの存在を確認することができます。クルマを運転する際には周りの状況に注意しながら、安全速度を保つようにして下さい。
上述した、戦後初の純国産乗用車としてデビューした初代クラウンベースのパトカーの本格採用は、当時の日本の戦後復興をアピールするためにも非常に有効でした。それ以前でもトラックシャシーにセダンのボディを架装した“国産車のセダン”ベースのパトカーはあったようですが、アメリカ車を中心とした輸入車ベースのパトカーも導入されていた当時、大排気量の直列6エンジンを搭載した専用設計のトヨタ・パトロールの登場で、日本の警察車両の流れが大きく変わりました。以後、基本的な規格としてトヨタ・パトロールのスペックは引き継がれ、時代の変化とともにスペックには改良や追加が加えられています。
一時はレガシィが採用されたものの、最近ではクラウンが再びパトカーの主流になりました。しかし、クラウンでも従来のシルバー系以外のボディカラーになるなど多様化が進み、クラウン以外にもマークXや地域によってはレガシィなど車種が拡大しています。つまり“挙動の怪しいクラウンがいるかも”として、安全運転を意識していると結局手痛い“しっぺ返し”を受けることにもなりかねません。
常に周囲の動きを意識するという、車種ではなく道路条件(ストレートが続き速度超過になりやすく事故も多いなど)などで、その存在の可能性を探ることのほうが賢い選択と言えるでしょう。
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