ジープ 新型グランドチェロキー(2013年マイチェンモデル)ロングドライブ試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:和田清志
新採用の8速ATとエアサスがもたらすもの
2013年秋にマイナーチェンジしたグランドチェロキーを、東京から長野県の白馬までロングドライブし、さらに白馬のスキー場周辺で雪上をドライブするという機会に恵まれた。
最新モデルの従来からの最大の変更点は、8速ATの採用だ。ATの多段化により燃費と動力性能の向上が期待できる。
内外装もリフレッシュされ、より現代的な印象となった。
エクステリアは、単なる意匠の変更だけでなく、空力性能の向上やアプローチアングルの増大といった機能も織り込まれている。
インテリアでは、インパネのレイアウトが変更され、中央に新しい8.4インチタッチスクリーンが配された。「Uconnect」と呼ぶボイスコマンドでは、オーディオやエアコンなど多くの機能をステアリングから手を離すことなく音声で操作できる。
往路で拝借したのは「リミテッド」グレード。クロームアクセントをあしらった外観や、エアサスペンション、レザーシート、前後シートヒーター、パワーリフトゲート、ヒーテッドステアリングホイールなどが標準装備される上級モデルだ。充実した装備のおかげで、約300kmの往路を、筆者、編集長、カメラマンの3人は、快適に移動することができた。
高級サルーンのように上質な室内空間は、とても静粛性が高いことに驚かされる。新たに8速ATを得たこともこれに一役買っている。パワフルな3.6リッターV6エンジンと、それをよりスムーズに効率よく伝達してくれるおかげで、エンジンフィールはより心地よいものとなった。変速ショックもほとんど感じられない。
舗装の荒れた路面でも、追従性に優れるエアサスにより、乗り心地は快適に保たれる。エアサスは高速道路を巡航していると車高が15mm下がる「エアロモード」となる。重心高が下がるので安定性が増すとともに、空気抵抗の低減により燃費も向上するわけだ。
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