ホンダ 新型(5代目)ステップワゴン 新型車解説/渡辺陽一郎(2/3)

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:和田清志・本田技研工業株式会社
ホンダ 新型(5代目)ステップワゴン 新型車解説/渡辺陽一郎
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3列目のシートの左右分割格納とわくわくゲートの併用で乗降性等が大幅に改善

左右非対称のデザインと関係しているのが、「わくわくゲート」と呼ばれるリアゲート。従来と同様の縦方向に大きく開く機能に、横開きのサブドアを加えた。リアゲートの左半分が右方向へ開き、縦開きと横開きの機能を兼ね備える。

ホンダ 新型ステップワゴン
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このサブドアを便利に使えるのは、狭い場所で開閉する時だ。縦開きのリアゲートは開口部が広く、雨天時にはゲートで雨を避けることも可能。ただし開閉時にはリアゲートが後方へ大きく張り出す。その点、横開きなら小さく開けられるから、スペースが狭い場所で便利に使える。

そして3列目のシートは先代型と同じく床下に格納するタイプ。

新型では左右を分割して格納できるから、左側のみを格納すれば、ボディ後部の横開きリアゲートを使って乗り降りできる。ミニバンの欠点として3列目の乗降性の悪さが挙げられるが、3列目の左右分割格納とわくわくゲートの併用で大幅に改善された。

リアゲート開口部の地上高は445mm。スライドドア部分が390mmだから小柄な同乗者だと乗り降りしにくい場合もあるが、大人であれば不満はないだろう。

ホンダ 新型ステップワゴン
ホンダ 新型ステップワゴン

車内を見ると、インパネのデザインは先代型と同様に水平基調。ATレバーとエアコンのスイッチは、比較的高い位置に装着されて操作がしやすい。

大きく変更されたのはメーターで、先代型はハンドルの奥側に配置するオーソドックスなデザインだったが、新型はインパネ最上部の奥まったところにデジタルタイプを設置した。メーターを見る時の視線移動が抑えられ、奥まった位置にあるから目の焦点移動も少ない。

より開放的になった室内空間と、座り心地が向上した3列目シート

室内空間は先代型に比べて少し拡大された。エンジンの収まるスペースを前後方向で40mm短縮。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は35mm長い2890mmとしたから、1列目と3列目シートの乗員間隔が40mm広がった。なので3列のシートを使った多人数乗車時は、足元空間が増して快適性を高めている。

さらに全高を先代型よりも25mm増やして、室内高は30mmのプラスになった。天井の左右幅も35~45mm広げたから、車内は従来以上に開放的だ。

ホンダ 新型ステップワゴン
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シートの配列は、1列目は先代型と同様にセパレートタイプになる。

2列目は、先代型では前方に倒して畳めるベンチシートを標準装着、オプションでキャプテンシートと呼ばれるセパレートタイプを用意したが、新型ではこの組み合わせが逆になった。全車がキャプテンシートの7人乗りで、ベンチシートはオプションだ。最近はキャプテンシートの人気が高く、ステップワゴンもこのタイプを標準装着とした。

注意したいのは、新型にオプション設定されるベンチシートには、先代型と違って前方に折り畳むタンプル機能がないこと。キャプテンシートも、先代型を含めて小さく畳むことはできない。なので3列目の床下格納と併せて2列目も小さく畳み、車内を商用バンのようなボックス状の荷室に変更する機能は失われた。2万1,600円を加えてオプションのベンチシートを選ぶメリットも乏しい。

3列目のシートは、先代型では座面のボリュームが不足していた。背もたれには、骨格の配置によって硬い部分があり、頭上と足元の空間は広いが座り心地はいまひとつであった。

そこで新型では、座面に使うSバネの長さに余裕を持たせ、座り心地を向上させている。

3列目の座面の奥行寸法は415mm。先代型の475mmに比べて大幅に短い。クルマのシートの場合、座面の奥行が450mmを下まわると違和感が生じやすいため、座り心地を確認したい。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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