【2022年】ホンダ 新型ZR-Vは294万9100円〜と価格の割安度に注目! 買い得グレードはホンダセンシングがついた「e:HEV・X」だ

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:本田技研工業/ホンダアクセス/茂呂 幸正/MOTA編集部(望月 達也)
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ホンダは2022年9月8日(木)、新型ZR-Vの予約受注を開始しました。SUVタイプの新型ZR-Vですが、同門のホンダ シビックよりも価格を安く抑えていることが特徴的です。

また、ライバル車と比べても、装備の充実や内外装の質感を高め、1ランク上の上質さを提供します。そんな新型ZR-Vの装備や価格、内外装、エンジン、四駆性能とホンダアクセスが提供するパーツについてジャーナリストの渡辺陽一郎さんが解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型ZR-Vの価格と主要装備
  2. 新型ZR-Vのボディサイズ、内外装
  3. 新型ZR-Vのエンジン
  4. 新型ZR-Vの四駆性能
  5. 新型ZR-Vの価格、装備
  6. 新型ZR-Vをアクセサリーでさらに上質に! ホンダアクセスのパーツをご紹介

新型ZR-Vの価格と主要装備

新型ZR-Vの価格設定

1.5L・ターボエンジン

X 2WD:294万9100円 4WD:316万9100円

Z 2WD:354万8600円 4WD:376万8600円

2L・e:HEV(ハイブリッド)

X 2WD:329万8900円 4WD:351万8900円

Z 2WD:389万9500円 4WD:411万9500円

新型ZR-Vの主要装備

●X

ホンダセンシング プライムスムースのシート生地 18インチアルミホイールなど

●Z(Xの装備に加えて)

アクティブコーナリングライト マルチビューカメラシステム 本革シート 電動パワーシート 運転席&助手席シートヒーター ホンダコネクトディスプレー&ナビゲーションシステム BOSEプレミアムサウンドシステムなど

新型ZR-Vのボディサイズ、内外装

今はSUVの人気が高く、各メーカーとも力を入れています。ホンダはヴェゼルとCR-Vを用意しましたが、後者は販売不振で、コロナ禍前の2019年でも1か月平均登録台数が約1000台に留まりました。1か月当たり1200台の販売計画に届かず、直近の2021年は約370台まで落ち込んでいます。2021年のヴェゼルは約4400台なので、CR-Vの販売実績は10%以下です。

この流れを受けて、CR-Vを廃止して、新型ZR-Vを新たに導入することになりました。

ただし、昨今の慢性的な半導体不足や不安定な海外情勢などによる部品の入荷遅れが発生している状況を鑑み、他モデルの生産を優先するため、新型ZR-Vの発売は2023年春に延期となっています。

新型ZR-Vのボディサイズ

新型ZR-Vは海外でも売られる新しいSUVで、プラットフォームはホンダ シビックと共通です。ボディサイズを北米仕様で見ると全長が4570mm、全幅は1840mm、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2655mmです。CR-Vに比べて若干コンパクトです。

新型ZR-Vのデザイン

新型ZR-Vのボディスタイルは水平基調で、フロントマスクにはブラックの大きなグリルが装着されます。海外向けに開発された事情もあり、国産SUVとしては顔立ちが大胆な印象を受けます。

新型ZR-Vのインテリア、シート

新型ZR-Vの車内に入ると、インパネの基本的なレイアウトはシビックに近いです。中央から左側にかけて、パンチングメタルによる個性的なエアコン吹き出し口が装着されています。

新型ZR-Vのパワーユニットは、2Lエンジンをベースにしたハイブリッドのe:HEVと、直列4気筒1.5Lターボを用意しました。e:HEVのATは、ホンダ ステップワゴンなどと同じく、レバーではなくスイッチで操作します。インパネの周辺はスッキリしますが、e:HEVのATは、操作に少々慣れを要します。

新型ZR-Vの前席に座ると、SUVでは着座位置が低めです。手足を少し伸ばして座り、シビックに近いスポーティな運転姿勢になります。

新型ZR-Vの後席の足元空間は広いです。身長170cmの大人4名が乗車すると、後席に座る乗員の膝先には、握りコブシ2つ半の余裕ができます。後席も床と座面の間隔が不足気味で、少し腰が落ち込んで膝が持ち上がりますが、窮屈には感じません。車内の雰囲気は、SUVというよりワゴンに近いです。

新型ZR-Vのエンジン

新型ZR-Vのパワーユニットは、前述の通り2Lエンジンを使ったe:HEVと1.5Lターボがあります。e:HEVについては、エンジンは主に発電を行い、駆動はモーターが担当します。効率の優れた巡航時には、エンジンがホイールを直接駆動することもあります。

発電用の直列4気筒2L直噴エンジンは、最高出力が141馬力(6000回転)、最大トルクは18.6kg-m(4500回転)です。駆動を担当するモーターは、最高出力が184馬力、最大トルクは32.1kg-mに達します。

この動力性能はシビックe:HEVと等しく、実用域の駆動力に余裕があり、加速もスムーズです。前述の通り駆動はモーターが行いますが、アクセルペダルを深く踏み込むと、エンジン回転も高まります。速度の上昇とエンジン回転数を連動させて、ドライバーの違和感を解消しているのです。

1.5Lターボの動力性能は、最高出力が178馬力(6000回転)、最大トルクは24.5kg-m(1700〜4500回転)です。この数値もシビックの1.5Lターボとほぼ等しいです。ATにはスポーツモードが設定され、アクセル操作に対する反応を機敏にしました。

気になる新型ZR-Vの燃費については別の記事で改めてご紹介したいと思います。

新型ZR-Vのボディには高張力鋼板と構造用接着剤が使われ、強い部分と柔らかい箇所を使い分けます。しなやかなボディに造り込み、走行安定性と乗り心地の両立を図りました。

新型ZR-Vのサスペンションは、前輪側がストラット、後輪側はマルチリンクを使う4輪独立式です。ドライバーのステアリング操作に応じて、車両の向きが正確に変わり、危険を避ける時には4輪がしっかりと踏ん張ります。

新型ZR-Vの四駆性能

また、新型ZR-Vでは4WD(4輪駆動)も進化しました。後輪の駆動力を高めることで、4輪のグリップ力を最適に使えます。走行安定性をさらに向上させ、雪上の登坂性能や発進加速性能も高まりました。以上のように新型ZR-Vは、シビックをベースに開発することで、ヴェゼルの上級車種に位置付けられます。

ただしヴェゼルも優れた商品です。全長は4330mm、全幅は1790mmなので新型ZR-Vよりもコンパクトですが、後席の広さはほぼ同じです。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕があります。

またヴェゼルは燃料タンクを前席の下に搭載したので、荷室の床が低いです。荷室長は平均的ですが、後席を床面へ落とし込むように格納すると、大容量の空間に変更できます。さらに内装も、新型ZR-Vほどではないものの上質です。

つまり走りに関係した機能を除いた実用性は、新型ZR-Vとヴェゼルは近いわけです。そうなると問題は、走行性能の違いと価格差になります。

新型ZR-Vの価格、装備

ホンダの一部販売店では、2022年9月5日(月)から、顧客に価格を伝えています。その内容は冒頭に示した通りです。パワーユニットはハイブリッドのe:HEVと、1.5Lターボがあります。この両方にベーシックグレードのXと上級のZが設定され、駆動方式は前輪駆動の2WDと4WDを選べます。

ホンダセンシングや18インチアルミホイールなどは、Xにも標準装着されます。Zになると、本革シートやカーナビなどの上級装備が加わります。

価格は最も安いターボのX・2WDが294万9100円です。4WDの価格は、ターボ、e:HEVともに2WDよりも22万円高いです。この価格差は、ヴェゼルと同額で妥当です。

e:HEVの価格アップは、XとZで若干異なりますが、両グレードとも約35万円です。トヨタ カローラクロスやトヨタ ヤリスクロスでは、ハイブリッドとノーマルエンジンの価格差を売れ筋グレードで約35万円に設定しており、新型ZR-Vもe:HEVを割安に抑えました。シビックのターボとe:HEVの価格差が40万400円なので、これと比べても新型ZR-Vではe:HEVを購入しやすいです。

この価格を踏まえると、新型ZR-Vの買い得グレードはe:HEV・X(329万8900円)です。装備内容はヴェゼルe:HEV・Z(289万8500円)に近く、価格アップは約40万円ですから、バランスは悪くないです。必要な装備をオプションで加えましょう。

予算に余裕がある場合は、本革シートなどを備えたフル装備のe:HEV・Z(389万9500円/2WD)も検討します。XとZの価格差は、e:HEVとノーマルエンジンで異なりますが、約60万円です。

新型ZR-V・e:HEV・Zの価格は、シビックe:HEV(394万200円)と同程度の装備を採用して、約4万円安いです。SUVとベース車のハッチバックを比べると、一般的には前者の価格が上まわりますが、新型ZR-Vはシビックよりも安く抑えました。シビックはライバル車との価格競争力がいまひとつ弱いですが、新型ZR-VにはCR-Vの失敗を補う使命があるため、価格の割安度にも配慮しました。

新型ZR-Vをアクセサリーでさらに上質に! ホンダアクセスのパーツをご紹介

なお新型ZR-Vには、プレミアムスタイルとして、ホンダアクセスのパーツも豊富に用意されます。外装ではフロントロアースカート、サイド&リヤロアーガーニッシュ、テールゲートスポイラーなどのエアロパーツを選べます。標準装着されるアルミホイールは18インチですが、ホンダアクセスでは切削ベルリナブラックの19インチもあります。

車内のイルミネーションも豊富で、フットライト、センターコンソールボックス&ドリンクホルダーなどに照明を装着できます。

このほか8インチのベーシックインターナビ、9インチと11.4インチのコネクトナビ、ハイグレードスピーカーシステムなども用意され、新型ZR-Vの上質感をさらに高められます。

【筆者:渡辺 陽一郎/カメラマン:本田技研工業/ホンダアクセス/茂呂 幸正/MOTA編集部(望月 達也)】

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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