レクサス 新型NXのプラグインハイブリッド「NX450h+」は共通ユニットの「トヨタ RAV4 PHV」よりさらにパワフルに強化されていた

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2021年11月より納車が始まった「レクサス 新型NX」。今回のフルモデルチェンジで最大の目玉がPHEV(プラグインハイブリッド)モデル「NX450h+」の新設定だろう。こちらは、2020年に発売された「トヨタ RAV4 PHV」と共通のリチウムイオン電池やモーターを使用するが、全く同じという訳ではないという。最新電動化モデルの2台を改めて比較してみよう。

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  1. 多彩なラインナップを誇るレクサス 新型NXのフラッグシップモデル「NX450h+」
  2. システム最高出力はレクサス NX450h+が優性、ただしEVモードの走行距離やハイブリッドモードでの燃費は、RAV4 PHVの勝ち
  3. PHEVは現段階での最適解! ハイブリッドの良さにEVの魅力がプラスされた究極のエコカーだ

多彩なラインナップを誇るレクサス 新型NXのフラッグシップモデル「NX450h+」

レクサス 新型RXは、主力ハイブリッドモデル「NX350h」をはじめ、2.4リッターターボモデル「NX350」、2.5リッターモデル「NX250」など多彩なパワートレインのラインナップを誇っている。

中でも、シリーズのフラッグシップモデルとなるのが、レクサス初のPHEV(プラグインハイブリッド)モデルとなる「NX450h+」だ。

直列4気筒 2.5リッター「A25A-FXS」ダイナミックフォースエンジンは、高圧縮比・ロングストローク化、高効率吸気ポート、直噴インジェクターなどにより、高速域での安定した燃焼を達成。VVT-iE化でレスポンスを改善しするとともに、PHEVの特性に最適チューニングすることで、高出力化と燃費向上を支える。

組み合わされる大容量リチウムイオン電池の総電力量は18.1kWh。エアコン冷媒を用いた電池冷却システムや、低温時に作動する電池昇温システムにより、電池性能に対する外気温等の影響を最小限に抑える工夫もされている。

この高効率エンジンと大容量バッテリー、そしてトランスアクスルやパワーユニットコントロールの組み合わせにより、高いEV走行性能や加速性能、そして静粛性を実現させている。

システム最高出力はレクサス NX450h+が優性、ただしEVモードの走行距離やハイブリッドモードでの燃費は、RAV4 PHVの勝ち

さて、これらのPHEVシステムは、基本的には「トヨタ RAV4 PHV」のユニットと共通のものである。

ただしRAV4 PHVのシステム最高出力(エンジンとモーターが動力性能として発揮出来る出力)が306ps(225kW)なのに対し、レクサス NX450h+はシステム最高出力309ps(227kW)と強化され、ボディサイズの拡大などに対応している点が異なる。どちらにしても、エコカーなのに本格スポーツカー並みの高性能を兼ね備えていることになる。

なおEV(100%モーターで走行する電気自動車)モードでの走行距離は、RAV4 PHVの95km(WLTCモード)に対し、レクサス NX450h+は88km(WLTCモード)と若干劣る。ハイブリッド燃費もRAV4 PHVの22.2km/Lに比べると、レクサス NX450h+は19.8km/Lとなっている。

これは車両重量が、RAV4 PHVの1900kg~1920kgなのに対し、レクサス NX450h+は2010kgと100kgほど重たい点が影響しているようだ。

PHEVは現段階での最適解! ハイブリッドの良さにEVの魅力がプラスされた究極のエコカーだ

PHEVと、通常のHEV(ハイブリッド)の違いを改めて見てみよう。何と言っても、大容量バッテリーによるEV走行の距離が長いのが一番の特徴。バッテリーが満充電の状態なら、上で記した通り、レクサス NX450h+で約90kmの距離を電気だけで走行することが出来る。

近隣の買い物や通勤などに使用する場合なら、エンジンを始動させずに電気自動車同様の使い方が出来るのだ。

バッテリー容量が足りなくなった場合には、「プラグイン」の名の通り外部からの充電で電気を貯めることが出来る。家庭用100Vの場合、満充電は約33時間が必要だが、200V電源による普通充電なら約5時間半での満充電が可能となる。目的地や自宅などで昼間、あるいは夜間に充電しておくだけでいい。

また、走行中にバッテリーの残量が減った場合は、自動的にエンジンが始動しハイブリッド車の走行に切り替わるほか、積極的に充電する「セルフチャージモード」も設定されているから、例えば目的地付近で環境に配慮しEV走行をしたい場合などに活用出来る。

アウトドアレジャーのみならず災害時にも役立つ外部給電システムを搭載

トヨタ車などでは既にハイブリッドモデルでも設定が拡がっているが、レクサス NX450h+には給電システムも備わっている。

車両側のアクセサリーコンセントからはAC100V・1500Wの電気が供給可能なほか、AC外部給電システムを用いれば、停車中に車外への給電も出来る。アウトドアレジャーでの活用のみならず、万が一の災害時にも有効活用出来る優れモノ。

自宅にレクサス NX450h+が1台あれば、大型の発電機を持っているのと同じ安心感が得られるという訳だ。

レクサス NX450h+の価格は714万円から738万円(消費税込)。レクサス NXのハイブリッドモデル「NX350h」に比べると、およそ106万円から130万円ほど高いが、それだけの価値はあるといって良いだろう。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダトオル/撮影:小林 岳夫・茂呂 幸正・島村 栄二・LEXUS・TOYOTA]

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新車価格:
485万円772.5万円
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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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