トヨタ 新型アクア vs 日産 新型ノート オーラ “プレミアムハイブリッド対決”! 走りの性能や買い得感の面では新型アクアが圧勝だ【後編・動力性能&コスパ勝負!】

画像ギャラリーはこちら

トヨタ「アクア」がフルモデルチェンジを実施した。2011年の初代登場当時とは時代も移り変わり、コンパクトハイブリッドカーのライバル車も増えた。中でも最大のライバル車が日産の新型ノート オーラだ。プレミアム性も重視したコンパクトカーのライバル2台について、国内外の新車事情に精通するカーライフジャーナリストの渡辺 陽一郎氏が徹底比較した。今回は後編。動力性能とコストパフォーマンスについて検証する。

目次[開く][閉じる]
  1. 内装や使い勝手は日産 新型ノート オーラの勝利! では走行性能やコスパの面で新型アクアに勝ち目はあるのか!?
  2. 装備の充実度、それに対する割安度もトヨタ アクアが勝っている
  3. 総合評価! アクアとノート オーラ、どっちが買い!? 走行性能やコストパフォーマンスの高さという点で新型アクアの圧勝だ

内装や使い勝手は日産 新型ノート オーラの勝利! では走行性能やコスパの面で新型アクアに勝ち目はあるのか!?

前編となるトヨタ 新型アクア vs 日産 新型ノート オーラ “プレミアムハイブリッド対決”、内装&使い勝手勝負は、日産 新型ノート オーラの圧勝に終わった。それでは走りの性能やコストパフォーマンスの面では、新型アクアのリベンジとなるのだろうか。

今回のライバル車対決は、は動力性能&コストパフォーマンス勝負編をお届けする。

勝負その5! 動力性能と走行安定性比較

動力性能を比較すると、日産 新型ノート オーラに余裕を感じる。ベース車のノートに比べて動力性能が上まわり、新型アクアと比べても加速感は滑らかだ。

いっぽうで走行安定性の面では新型アクアが優れている。ベースとなったコンパクトカーのヤリスに比べてホイールベースを伸ばした効果もあり、安定性を向上させた。

ノート オーラは、比較的機敏に曲がるが、ボディの傾き方も拡大しやすい。特に危険を避けるために慌てて車線を変えた時など、あおられるような挙動が生じやすい。今日のクルマでは珍しく、相対的に後輪の接地性が削がれやすい。

その点でアクアは、前後輪の接地バランスが優れ、機敏ではないが運転しやすく安定性も良好だ。

2WDの車両重量は、アクア Zが1130kg、ノート オーラ Gは1260kgだから、ボディの重さも影響を与えた。

■勝敗:アクアの勝ち

勝負その6! 乗り心地と快適性比較

日産 新型ノート オーラは、大きめの段差を通過した時の粗さは抑えたが、細かな路上のデコボコを伝えやすい。上下に揺すられる印象がある。

その点でトヨタ 新型アクアは、やや硬めながらノート オーラよりも快適だ。ヤリスに比べるとホイールベースを拡大して、最上級のZグレード(FF)には、ショックアブソーバーにレクサス車にも用いられるスイングバルブを組み込んだ。これらの相乗効果で快適性を高めた。

■勝敗:アクアの勝ち

勝負その7! 燃費性能比較

2WD車のカタログ燃費を比較してみよう。新型アクア Zが33.6km/L、新型ノート オーラ Gは27.2km/Lに留まる(共にWLTCモード燃費)。新型アクアを選ぶと、新型ノート オーラに対して、数値上は燃料代を19%節約できる計算だ。

■勝敗:アクアの勝ち

装備の充実度、それに対する割安度もトヨタ アクアが勝っている

勝負その8! 安全装備&運転支援機能比較

衝突被害軽減ブレーキは、両車ともに歩行者や自転車を検知できる。アクアは自車が右左折する時に、直進してくる車両や横断歩道上の歩行者も検知して衝突被害軽減ブレーキを作動させる。ノート オーラは、2台先を走るクルマの挙動も検知するので、早期に回避操作が行える。

このあたりは共通だが、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールなどの運転支援機能は、設定の仕方が異なる。アクアは標準装着だが、ノート オーラはセットオプションで、装着すると価格が40万1500円の上乗せになる。

■勝敗:アクアの勝ち

勝負その9! グレード構成と価格の割安度比較

トヨタ 新型アクアのグレードは4種類で、最も買い得なのは最上級のZ(240万円)だ。Gに比べて17万円高いが、バイビームLEDヘッドランプやアルミホイールなど、22万円相当の装備を加えた。

日産 新型ノート オーラのグレード展開は、GとG レザーエディションのみだ。後者は8万9100円の上乗せで、本革シートと後席センターアームレストが装着される。ベース車のノートでは、同様の装備がセットオプションで、本革シートと後席センターアームレストの価格を割り出すと14万円に達する。

つまりノート オーラでは、G レザーエディション(269万9400円)が買い得だ。ノートよりも5万円ほど割安に設定されている。

両車の価格を買い得グレード同士で単純に比べると、ノート オーラは約30万円高い。そこに運転支援機能のプロパイロットを含んだ40万1500円のセットオプションも加えると約310万円に達する。

■勝敗:アクアの勝ち

総合評価! アクアとノート オーラ、どっちが買い!? 走行性能やコストパフォーマンスの高さという点で新型アクアの圧勝だ

実質50万円もの価格差をどう捉えるかによって評価は変わる

内外装のデザイン、質感、静粛性など、プレミアムコンパクトカーの雰囲気は日産 新型ノート オーラが濃厚だ。後席の快適性、後方視界なども同様で、ノート オーラは新型アクアに比べて「良いクルマに乗っている」実感を得やすい。

しかし価格が高い。プレミアムコンパクトカーである以上は、運転支援機能のプロパイロット、SOSコールなどは装着したいところだ。そのセットオプションを加えると、レザーエディションでなくても300万円を超えてしまう。

その点でトヨタ 新型アクア Zは、ドライバーの死角を補うブラインドスポットモニター+パノラミックビューモニター(10万1200円)を加えても約250万円だ。

この50万円の差額のとらえ方次第で勝敗は変わる。一般的に推奨されるのはアクアだが、予算に余裕のあるユーザーがプレミアム感覚を重視する時は、ノート オーラを推奨したい。

■総合評価:アクアの勝ち

[筆者:渡辺 陽一郎(カーライフジャーナリスト)/撮影:小林 岳夫・茂呂 幸正]

トヨタ/アクア
トヨタ アクアカタログを見る
新車価格:
214.6万円283.7万円
中古価格:
30.5万円318万円

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

トヨタ アクアの最新自動車ニュース/記事

トヨタのカタログ情報 トヨタ アクアのカタログ情報 トヨタの中古車検索 トヨタ アクアの中古車検索 トヨタの記事一覧 トヨタ アクアの記事一覧 トヨタのニュース一覧 トヨタ アクアのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる