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3台比較 2019/1/9 18:47

トヨタ センチュリー VS レクサス LS どっちが買い!?徹底比較

トヨタ新型センチュリートヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム]レクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム]画像ギャラリーはこちら

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トヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム]

トヨタの上級セダンではクラウンが有名だが、別格の車種としてセンチュリーも用意される。センチュリーは海外で売ることを想定しない国内向けの高級セダンだが、全長は5335mm、全幅は1930mmと大柄だ。

センチュリーがねらうのは法人需要で、企業の重役などを後席に座らせることを目的に開発された。国産乗用車のほぼ全車は、前席に重点を置くか、あるいは前後席が同程度だから、後席を優先するセンチュリーは特殊な存在だ。リムジンではないが、それに近い価値観を備える。

このような性格だから販売台数が少なく、フルモデルチェンジを行うサイクルも長い。初代センチュリーの発売は1967年、2代目は1997年、3代目の現行型は2018年であった。初代は30年間、2代目も21年間にわたり生産を続けた。

現行センチュリーは、先代レクサス LS600hLをベースに開発された。V型8気筒5リッターエンジンをベースにしたハイブリッドシステムは先代LS600hLと共通で、プラットフォームも3090mmのホイールベース(前輪と後輪の間隔)を含めて等しい。

開発者は「V型8気筒エンジンが欲しかったこともあり、先代レクサス LS600hLをベースにした」という。V8エンジンにこだわると、現行レクサス LSをベースにすることはできないからだ。

センチュリーは後席を重視したセダンだから比べる相手を見つけにくいが、今回はレクサス LSを取り上げる。ボディサイズが同程度で、レクサス LSも後席を相応に重視するからだ。

ただし前述のようにエンジンは異なり、現行レクサス LSは先代型と違ってV型8気筒を用意しない。LS500は世代の新しいV型6気筒3.5リッターツインターボ、LS500hはV型6気筒3.5リッターをベースにしたハイブリッドを搭載する。後者はレクサス LC500hやクラウンが搭載するタイプと基本的に共通だ。

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|エクステリア・ボディサイズ対決

トヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム/ボディカラー:マンガンラスター]

外観はセンチュリーの方が明らかに風格がある。レクサス LSは、GSやISと共通性のある拡大版という印象だ。

ボディサイズはほぼ同じ。最小回転半径はセンチュリーが5.9m、レクサス LSは後輪駆動の2WDであれば5.6mに収まるので、小回り性能はレクサス LSが優れる。

視界は水平基調のボディによって、センチュリーが勝る。レクサス LSはサイドウインドウの下端を後ろ側に持ち上げたから、後方が見にくくなった。

勝者:センチュリー

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|インテリア対決

トヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム/インテリアカラー:クリムゾン&ブラック]

センチュリーはオーナーが後席に座るクルマだから、前席は職業ドライバーの空間になる。インパネは細部までていねいに仕上げたが、デザインはシンプルで装飾も控え目だ。このセンスは、華美でわざとらしい内装を嫌うユーザーには喜ばれるだろう。

後席はオーナーの座るスペースだが、上質でありながら過剰ではない。本杢(ウッドパネル)の使用にも抑制を利かせた。

シート生地は前後席ともにウールファブリックが基本で、本革はオプションとなる。これも本来の高級車の定石に沿う。往年の高級車には、ドライバーと助手の座る前席が耐久性の高い本革、後席はウールファブリックが多かった。車内の雰囲気からシートの生地まで、センチュリーには高級車本来の「しきたり」が息付く。

これに比べるとレクサス LSは多分に通俗的で、しかもデザインが繁雑だ。インパネは運転席から助手席にかけて、いろいろな曲率のラインが入る。助手席の前側には切子パターンの照明が備わるが、さほど上質ではない。ドアの内張りの模様もうっとうしく、好みが分かれる。

インパネ最上部の左側にはドライブモードセレクトスイッチ、右側には横滑り防止装置のキャンセルスイッチを装着したから、上下幅が増して少し圧迫感を伴う。このスイッチをインパネ最上部に配置する必然性も乏しい。

勝者:センチュリー

前後席の居住性対決

前席の座り心地だが、センチュリーは懐かしいというか、往年のトヨタ車を思い出させる。ウールファブリックのシート生地は柔らかく伸縮性が優れ、乗員の体をゆったり受け止める。センチュリーは職業ドライバーの運転するクルマらしく、先代型にも通じる雰囲気を大切にした。

レクサス LSの前席は、センチュリーに比べると硬めだが、ボリューム感は十分にある。サイズに余裕があり、背もたれも高いから、体のサポート性が優れる。ゆったりと座れるのはセンチュリー、峠道などを走る時でも体をしっかり支えるのはレクサス LSだ。

トヨタ新型センチュリー

後席はセンチュリーが快適に感じる。座り心地は前席以上に柔軟で、好みは分かれるが、ゆったりとリラックスできる。

レクサス LSの後席は、センチュリーに比べると腰が落ち込んで少し膝が持ち上がる。センチュリーの全高は1505mmで現在販売されている国産セダンでは最も背が高いが、レクサスLSは1450mmで平均水準にとどまるからだ。Lサイズの上級セダンだから快適だが、センチュリーほどではない。

勝者:センチュリー

乗降性対決

センチュリーは全高がレクサス LSよりも55mm高く、前後左右のウインドウを立てた。乗降時に頭を下げたり腰を上下に大きく動かす必要がなく、乗り降りがしやすい。

またセンチュリーは、後席のサイドシル(ドアを開いた時に見える敷居の部分)と床面の段差をほとんどなくすことで、足の取りまわし性が優れる。これは高級セダンにとって、同乗者に対する大切な優しさだ。最近のセダンは側面衝突時の安全確保を目的に、サイドシルと床面の段差が大きく、側方や後方の視界と併せて乗降性も悪化の一途をたどっている。

レクサス LSは前後のピラー(柱)を寝かせており、乗降性は良くない。

勝者:センチュリー

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|動力性能&エンジンフィーリング対決

トヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム]

センチュリーのパワーユニットは、先代レクサス LS600hLと共通だ。V型8気筒5リッターエンジンをベースにしたハイブリッドは、モーターのみで発進して、その後の加速にも底力が伴う。動力性能が優れ、高回転域まで回すと吹き上がりも活発だ。

停車する時は、ホイールの回転が止まる寸前にブレーキペダルを若干緩める操作をするが、これはほかのクルマよりもデリケートに行う必要がある。漠然と操作すると、停車時にカックンと上下に揺すられやすい。

静粛性は優れている。アクセルペダルを深く踏み込むと、V型8気筒エンジン独特の力強いノイズが聞こえるが、通常の走行では平穏を保つ。

レクサス 新型LS500 ”F SPORT”[FR・V6 3.5リッターツインターボ]

レクサス LSは、V型6気筒3.5リッターエンジンのツインターボとハイブリッドを用意する。

まずツインターボは、低回転域から高回転域まで力強く加速する。ただしエンジン回転の上昇に伴って動力性能を高めるターボの特性も少し意識させ、高級セダンのエンジンとしては評価が分かれる。スポーティなFスポーツに似合う。

ハイブリッドは車両重量が2200kgを超えることもあり、パワフルとはいえない。それでもエンジンの性格は素直で、有段ギヤも組み込んだから加減速にメリハリがある。速度の微調節もしやすい。

エンジン音は少し気になる。アクセルペダルを深めに踏み増した時に粗さが感じられ、スピーカーから疑似音まで流している。妙にスポーティな音質は違和感が伴うから、もう少し自然で上質なチューニングを行って欲しい。

勝者:センチュリー

走行安定性対決

センチュリーは、通常走行なら不満はないが、峠道などを走るとボディの重さを強く意識させる。ハンドルを回した時の反応は鈍く設定され、路面のグリップ力も手のひらへ伝わりにくい。

カーブに進入すると車両を内側へ相応に曲げられるが、ボディはけっこう傾く。この状態で危険を回避するためにアクセルペダルを戻したりすると、後輪の横滑りに転じやすい。常に2370kgの車両重量が感じられ、安定性の高いクルマとはいえない。

トヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム]

レクサス LSの走行安定性は、グレードによって異なるが、総じて高めに設定されている。ただし曲がることが重視され、言い換えれば相対的に後輪の接地性が下がりやすい。20インチタイヤで足まわりも異なるFスポーツではバランスが取れるが、ほかのグレードは曲がる方向に振りすぎで、もう少し後輪の接地性を高めて安心させる余地がある。

ただしこれは、今のレクサス車に通じる個性でもある。欧州のプレミアムブランドでは、メルセデス・ベンツの操舵感はバランス型、BMWは少し機敏でスポーティに仕上げ、アウディは穏やかだ。これではレクサスの入り込む余地がない。

そこで誰が乗っても分かりやすいキビキビ感とか、ボディが軽かった昔の日本車のような軽快感を目指すようになった。1990年代のドイツ車は、どっしりと直進する半面、機敏に曲がる峠道は全般的に苦手だった。そこを1996年に発売された8代目マークII2.5ツアラーVなどは、軽快に曲がり、挙動が乱れでも収まりが良いから手足のように操れた。高級感は乏しくても運転感覚は楽しい。

今のレクサスは、高級車の中に、このような感覚を盛り込もうとしているらしい。意図は理解できるが、重量級のLSでこれをやろうとすると無理が生じやすい。もう少し洗練する余地がある。

勝者:レクサス LS

乗り心地対決

センチュリーの乗り心地は、日本で買えるクルマの中でトップ水準だ。市街地を走る時など、メルセデス・ベンツ Sクラスよりも快適に感じる。駐車場から車道に降りる段差でも、ほとんど上下に揺すられない。路上の細かなデコボコも確実に吸収する。重いボディを18インチタイヤで支える設定も優れている。

これに比べてレクサス LSは全般的に硬い。19/20インチタイヤは、路上を細かく跳ねる印象がある。一般的な水準では重厚で快適だが、LSとなれば不満が生じる。また快適性を重視した最上級のLS500hエグゼクティブは、揺れ方に違和感が伴った。

勝者:センチュリー

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|安全&快適装備対決

センチュリーもトヨタセーフティセンスを装着する。歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させ、後方の並走車両を検知して警報する機能も備わるが、特に優れているわけではない。

一方、レクサス LSのIパッケージ以上には、ステアリング操作による危険回避制御も行う先進機能が装着される。

勝者:レクサス LS

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|燃費性能とエコカー減税対決

センチュリーのJC08モード燃費は13.6km/Lだ。レクサスLSは、Iパッケージで見るとツインターボが10.2km/L、ハイブリッドは16.4km/Lになる。センチュリーはハイブリッドだが、V型8気筒エンジンで設計も古く、燃費はあまり良くない。

勝者:レクサス LS

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|グレード構成と価格の割安感対決

センチュリーの価格は1960万円で、専用開発されたV型12気筒エンジンを搭載する先代型に比べて700万円以上も値上げされた。先代型は1か月の販売目標を200台に設定したが、現行型は50台にとどまるからだ。センチュリーは海外では売られないから、1か月に50台では、20年間にわたり製造しても1万2000台に過ぎない。要は開発費用を回収するために値上げされた。

レクサス LSの価格もツインターボのLS500Iパッケージが1042万5000円、ハイブリッドのLS500hIパッケージが1180万5000円だが、法外な値上げをしたセンチュリーよりは割安だ。

勝者:レクサス LS

トヨタ センチュリー VS レクサス LS|総合評価

トヨタ新型センチュリーレクサス 新型LS500h ”EXECUTIVE”[FR・V6 3.5リッター マルチステージハイブリッドシステム/ボディカラー:マンガンラスター]

センチュリーは後席の快適性を重視する特殊なクルマで、ほかの車種と一概に比べられないが、レクサス LSに比べるとインパクトは明らかに強い。後席の快適性は、厚みのあるシートと相まって、日本で買えるクルマでは最も優れる。その代わり峠道などの走りは苦手だ。

レクサス LSは大柄なボディの割に運転感覚が軽快だが、乗り心地が少し硬めで安定性にもクセがある。センチュリーほどの魅力はない。

ただし実際に購入するとなれば話は別だ。自分で運転するクルマとして、センチュリーは推奨できない。さほど面白くもないからだ。興味本位で選べばセンチュリーだが、購入も視野に入れた情報としてはレクサス LSを推奨する。

なお、センチュリーとレクサス LSを融合したような高級セダンがあると良いだろう。少し低めの速度域で、快適かつ軽快に走る高級サルーンだ。現在のラインナップでいえば、クラウンをそのような性格に仕上げたい。今のクラウンはメルセデス・ベンツ Eクラスのような乗り味になってしまったが、今後は「センチュリー+レクサス LS」を目指したい。これこそ、まさに日本の高級車だ。

勝者:レクサス LS

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