セレナ/ステップワゴン/ヴォクシーを徹底比較 ~やっぱり売れてる!Mサイズミニバンのトップ3~(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・和田清志
やっぱり売れてる!Mサイズミニバンのトップ3
今回の3台比較は、日産 セレナ、ホンダ ステップワゴン、トヨタ ヴォクシーを取り上げる。3列のシートを備えたミドルサイズミニバンの人気トップ3車だ。
ミニバンには全長がアルファード・ヴェルファイアなど4800mmを超えるLサイズ、セレナなどが属する4500~4800mmのMサイズ、シエンタやフリードなどの4500mm以下のSサイズがある。さらに床面の形状を含めて、全高が1680mm以上のハイルーフと、それ以下のロールーフに区分される。
今の売れ筋は背の高いハイルーフで、この中心に位置するのがミドルサイズのセレナ/ステップワゴン/ヴォクシーだ。
人気を高めた理由は大きく分けて3つあり、まずはミニバンの実用性が優れていること。背の高いボディで車内が広く、3列目シートを含めて頭上と足元の空間に余裕がある。多人数乗車が快適に行えて、3列目シートを畳めば自転車などの大きな荷物も積みやすい。
2つ目の理由は運転がしやすいこと。エアロパーツを備えた上級シリーズは3ナンバー車になるが、それでもあまり大きくはない。標準ボディは3車種とも5ナンバーサイズに収まる。従ってミニバンでは取りまわし性が良い。
3つ目は出費を抑えられることだ。機能や装備に対して価格が割安で、安全装備を充実させた売れ筋グレードが260~290万円に収まる。Lサイズのアルファード・ヴェルファイアに比べると60~70万円は安い。
JC08モード燃費はノーマルエンジンでも16~17km/Lに達して、ヴォクシーのハイブリッドは23.8km/Lだ。Lサイズのアルファード・ヴェルファイアは、ノーマルエンジンは12km/L以下、ハイブリッドでもそれぞれ18.4・19.4km/Lだから、ミドルサイズはミニバンの機能を充実させた上で経済性も優れている。
セレナは2016年8月24日に発売された新型車。歴代モデルにわたって人気が高く、フルモデルチェンジを受けてさらに注目されている。
ステップワゴンは1996年に発売された初代モデルから前輪駆動を採用するなど低床設計に特徴があり、2015年4月に発売された現行モデルは、リアゲートに横開き式のサブドア「わくわくゲート」を組み込むなど工夫を凝らした。
ヴォクシーは2014年1月に発売されて前述のハイブリッドを加えた。この3車が好調に売れる理由として、各車種ともに機能に個性があり、設計の古い車種がないことも挙げられるだろう。
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