200万円で買える新車 徹底比較(2/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田淳
軽自動車唯一のスポーツカーに期待するものは?
1999年の第33回東京モーターショーに「KOPEN」として出展され、ほぼそのままのスタイルで、車名は「COPEN」に改名され、2002年6月に発売された異色の軽カー。
軽自動車の多くがひたすら実用性を追求する中で、唯一のスポーツカーとして存在する貴重なモデルだ。非常に愛らしいルックスゆえに好感度も高い。
電動メタルトップ「アクティブトップ」のほか、同価格でデタッチャブルトップ仕様も選べる。さらに、5速MT or 4速ATも含め、すべて同一の157万2900円という価格設定になっているのも特筆点だ。
今回持ち込んだのは、コペンの2周年を記念して2年前に追加された特別仕様車「セカンドアニバーサリーエディション」(アクティブトップのみに設定、価格178万2900円)。また、写真のスチールグレーメタリックは特別色につき3万1500円高となる。
もともとシャシー性能には定評あるダイハツだけに、コペンは走りの完成度も高い。エンジン4気筒ターボのみでNAの設定はナシ。加速性能に不満はなく、締め上げられた足まわりとともにファンな走りを堪能させてくれる。
期待以上のバリューを持つ“日本一売れている”クルマ
2001年に登場し、瞬く間にコンパクトカーのスタンダードとなってしまったフィット。事実上、日本一売れているクルマである。ライバル各社は、フィットに追いつき追い越すことを目標にあれこれ策をめぐらせている状態だ。
そのフィットは、徐々にラインアップの充実が図られて、現在のグレード展開は、1.3Lと1.5Lのエンジンに、それぞれベーシックな「A」、上級装備を施した「W」、スポーティな「S」を設定。1.5Lモデルでは5速MT仕様もある。
昨年末のマイナーチェンジで内外装の一部の意匠が変更され、インテグラでおなじみのブレイズ・オレンジ・メタリック(写真)ほか新色4色が追加され、全12色から選択が可能になった。ボディカラー選びが楽しいのもフィットの魅力である。
1.3Lエンジンでも十分に加速してくれるし、CVTの出来も悪くない。一般道を普通に走るには十分といえる仕上がりだ。
Fパッケージ(5万2500円:電動格納式リモコンカラードドアミラー、LEDドアミラーウインカー、アレルフリーフィルター、プライバシーガラス、マイクロアンテナ)を装着し、HDDナビ(24万1500円)、ディスチャージヘッドランプ(5万7750円)をオプション装着した今回の仕様で価格は150万円強。
これなら、ディーラーオプションなどのアフターパーツの装備をプラスしても200万円あればオツリがくる。
5ナンバーミニバンへの期待をそつなく備える
現在、日本のマーケットのメインストリームとなっているのが5ナンバーミニバンだ。自動車メーカー各社が様々なモデルを投入し、アイデア合戦の様相を呈している。 そこに2004年秋に登場したのがラフェスタ。両側スライドドアはもちろん、驚くほど多彩なシートアレンジを実現し、流行の大面積ガラスルーフ「パノラミックルーフ」をいち早く標準装備とするなど、人気の要素をフルに満載して登場した。
デビュー当時はプラットフォーム、エンジン、トランスミッションのすべてがブランニューだったことで、その走りも大いに評価された。トルク特性に優れる2L4気筒のMR20DE型エンジンを搭載。さらに、「世界一進化した」といっても過言ではないエクストロニックCVTが効率よくパワーを引き出してくれる。加速性能に不満はない。
スタイルは大人しめの印象だが、個性的でキャラクターが立っているので、街中でも意外なほど目立つ。 今回持ち込んだのは、少々予算オーバーを覚悟で、昨年夏に追加された「ハイウェイスター」。
フルエアロをまとい、足まわりが強化され、リアに贅沢なリップルコントロールショック アブソーバーを採用するなど、走りへのこだわりも大きいモデルだ。これらによる走りは絶品!
スポーツ性と快適性の両立ぶりは素晴らしく、「イイ!」と思わせるドライブフィールを実現している。 200万円あまりで買えるクルマとして考えると、そのバリューは非常に高いといえる。
デザイン・スペックの総評
200万円という数字は、「新車を買う」という行為においてはハンデのある金額に違いないだろう。普通に考えるとコンパクトカーしか思い浮かばないはずだ。ところが、ちょっと目線を変えてみると、選択肢の幅はけっこう広いことがわかる。少しオーバーするかもしれないが、2リッタークラスのミニバンも買えなくはないし、コンパクトカーならばけっこう贅沢ができてしまう。モノは考えようだろう。
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