フォード マスタングV8 GT Performance Package 試乗レポート/金子浩久(2/2)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:茂呂幸正
最大トルクは53.9kg-m!ちょっとズボラなシフト操作もなんのその!
マスタングV8 GT Performance Packageの特徴のひとつである6速マニュアルトランスミッションを用いて走ると、このよく回るV8のパフォーマンスをフルに引き出すことができる。
6000回転を越えるようなところまで引っ張って加速すると、乾いた排気音が心地よい。決してレーシングエンジンのような鋭い回転上昇のフィーリングではないが、ある程度の質量を伴った回り方で、パンチが感じられてとても心地よい。最大トルクが53.9kg-mもあるから、ちょっとズボラなシフトを行っても加速していってくれるのはドライバーに優しくて助かる。
ブレンボ製のブレーキはとても強力だ。十分以上のストッピングパワーを与えてくれる。公道上では限界が試せないほどだった。
特別装備される内容を考えると、スタンダードにあたる「V8 GTクーペプレミアム」よりも30万円高いだけの価格はとても魅力的だ。特に、赤シートに入った白いストライプの入り方がアメリカ車らしくてカッコいい。
前述の通り、コンバーチブルも2012年モデルから電動パワーステアリングのアシスト量を3段階に変えられるようになった。夜の都会や朝陽の中の海岸線を流すような乗り方がピッタリくるコンバーチブルでは、コンフォートにセットして気分もスピードもゆったりと走りたくなる。
できれば、コンバーチブルのシートにもV8 GT Performance Packageと同じ、赤に白のストライプが入ったシートが選べたら言うことはない。
いずれにせよ、クーペでもコンバーチブルでもマスタングにはアップデイトされたアメリカの魅力が体現されている。
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