シトロエン 新型C4 試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
新型C4のインテリアはクオリティ感が大きく向上!
インテリアも同様で、デザイン的にはより普遍性を持たせた印象。
ステアリングホイールも重量軽減を目的に、初代で印象的だった例のセンターフィックスではなくなった。
その一方で、クオリティ感は大きく向上を遂げた。
「スラッシュスキン」と呼ぶソフトパッドを配したダッシュボードをはじめ、全体的に素材そのものの品質が上がっている。
この雰囲気に相応しく、走行時のノイズの侵入も抑えられており、車内の静粛性は高く保たれている。
さらに、好みに応じて照明色を5タイプから選択できるデジタルアナログメーターや、4タイプから選べるウインカー作動音などのウォーニングサウンド、ギッシリと並ぶステアリングスイッチなど、他車ではあまりない、プチ・ギミック的なものも愛嬌があっていい。
日本仕様の内装色は基本的に1色で、オフホワイト系の「ラマ」となる。
シートは着座する側が白く裏側が黒で(レザーパッケージを選ぶとシート色は黒)、インパネやインナードアパネルも、白と黒の織り成すコントラストも独特だ。
また、実用性への配慮も2代目C4の誇れる特徴のひとつだ。
ボディの拡大は室内空間のゆとりに反映されていて、各部のクリアランスは十分。
エクスクルーシブにはペットボトル4本が収納可能な大型センターコンソールまで備わる。
後席の居住性も高く、ラゲッジルームも380リッターというクラス最大級の容量が確保されていて、しかも使いやすさに配慮した形状とされていることがうかがえる。
さらに、ゴムベルトやフック類も充実しているので、使い勝手は非常によさそうだ。
走りについては、攻めてどうだとかハンドリングが云々というよりも、やはり乗り心地のインパクトが大きい。
まさにイメージどおり、期待どおりのソフトタッチなライド感である。
お家芸の「ハイドロ」ではなく、シトロエンでは「メタル」と呼ぶコンベンショナルなコイルスプリングサスペンションだが、手段は異なっても結果は同じになるようにした、乗り心地に対するシトロエンの哲学は、このクルマにもしっかり受け継がれており、路面から受けるいかなる衝撃もフワッと包み込んでくれる。
この乗り心地こそ、このクルマの最大の美点だろう。
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