キャデラック 新型エスカレード 試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:茂呂幸正
エコ技術で生まれ変わったビッグブロック、これぞアメリカンSUV
エンジンはOHVの6,2リッターV8で、409馬力・563Nmと高性能。これに6速AT、フルタイム4WDが組み合わされている。このV8は可変バルブタイミングと可変気筒休止システムが採用されている。最新のエコ技術も投入されていて、使用ガソリンもレギュラーでOKだ。
サスペンションもマグネティック・ライドコントロール(電子制御式のリアルタイム可変ダンパー)を装備している。安全性能も車両安全制御システムや3列目まで保護するヘッドカーテンサイドエアバッグを備えている。
アクセサリー類では全モデルにBOSE製5.1サラウンド10スピーカーや60度または1.7度を保つことができるヒート&クールカップホルダーを装備している。
まるで小山のような大きな車体にちょっと圧倒されながら、運転席に乗り込む。隣に並んだ2トントラックと同じ高さだ。コラムシフトのレバーをDに入れ、スタートする。2000回転をオーバーするとV8、6.2リッターエンジンは2.6トンの車体を軽快に加速させる。
エンジンは4000回転から音が高まるが、室内への侵入は小さい。
6速ATはMモードを選択するとマニュアルシフトを楽しめる。そのシフトはコラムのシフトレバーに内蔵されているスイッチを押す方式なのだ。試しに5000回転まで引っ張ってみると1速60km/h、2速100km/hまで伸びる。100km/h巡航は1.500回転でユルユルと走る。
ハンドリングは軽めの操舵力がラク。スタビリティトラックなどの総合制御で、常に安定している。
さらに、素晴らしいのは乗り心地だ。
285/45R22という大径、超扁平タイヤを装着しているにも関わらず、上下動、目地での突き上げは巧みに抑えられている。
乗っていての安心感、安全度の高さは、欧州の大型SUVでは味わえない。それが、ビッグ・アメリカンの魅力なのだ。
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