BMW X5 xDrive35d 試乗レポート／小沢コージ(2/2)

これって本当にディーゼル！？

あとはなんといってもパフォーマンスだよね。パワートレインは前述の軽油仕様で、欧州で「ベストディーゼル」との呼び声高い3リッター直6ディーゼルターボ。最大1800バールの最新コモンレール式直噴システムを持ち、245psのピークパワーを4,000rpm、55.1kgm（！）のピークトルクを1,750rpmの低回転から発揮する。

しかも組み合わされるATは、最新型8ATだからパフォーマンスは圧倒的。下から上までウルトラスムーズで、今までのガソリンエンジンにはない力強さまで加わっている。それはオーバー50kgmという、4リッターガソリンV8級のトルクを考えれば誰でもわかる。

気になるディーゼル最大のネガである音と振動だが、ぶっちゃけエンジンをかけた瞬間とアイドルは若干「ガガガガ」と爆発力の強いディーゼルらしい音がする。しかし窓を閉めれば、気づかれないレベルだし、さらに凄いのはレスポンスだ。

昔のクルマ好きなら知っているだろうが、ディーゼルはアクセルに対するレスポンスがイマイチで、トルクは太いが妙な粘っこさや鈍さがあって、そこがスポーティさに欠けた。

しかしこの新型ディーゼルはそこが掛け値無しに違う。低回転も高回転も踏んだとたんに瞬時にトルク立ち上がり、しかも回りが軽い。特に3000rpm以上の伸びはマジでガソリンエンジンレベル。私自身、一瞬「これ本当にディーゼル？」と思ってしまったほど。

エコカー減税＆補助金はなんと驚異のウン十万円強引き！

一方、乗り心地だが今回乗ったのは19インチタイヤ+ノーマルサス仕様と、20インチタイヤ+エアサス仕様（Dynamic Sport Package）があって、後者の方がステアリングフィールや、よりワイルドなスタイリングも含め好印象だった。

時折、細かい振動に足の硬さを感じはするが、全体のフラットさは20インチ＋エアサス（Dynamic Sport Package）の方が上で快適。価格はそれなりだけど、走りもそれなりに良いのだ。お金持ちならコッチでしょ！

というよりリッター13kmも当たり前の、これほどゴージャスでキモチが良くって世間体がいいSUVってなかなかない。しかも今ならエコカー減税＆補助金でなんと驚異の574,500円引き！

買うならやっぱコレだよね。太らないコッテリ系ラーメンと同じで。それも割引券付き（笑）