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新型X3
ボディサイズは全長4,596mm、全幅1,853mm、全高1,674mm。ラゲッジコンポーネント・カバー下には480リットルの収納容量があり、高く跳ね上がるテールゲートと積み込み口を低くしたデザインで、大きな荷物も容易に積み込むことができる。非対称分割式の後席シートを折り畳むと、最大で1,560リットルの容量を備えた空間となる。
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躍動感を強調する力強いデザイン
デザインは躍動感と力強さを表現。視覚的にも2分割された前後のバンパーはより明確のデザインとなり、ボディカラーと同色で塗装され、新型BMW X3の上質でスポーティかつエレガンスなエクステリアを形成する。デザインとして意図的に組み込まれた保護エレメントは、精悍なブラックの樹脂製。
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ロントビュー
BMW Xモデル全車種に盛り込まれた特徴のひとつが「シックスアイド・ルック」と呼ばれるデザイン。クリアガラスの奥にバルブとリフレクターを組み込んだ丸型ヘッドライトが左右に2個ずつ装備され、さらにヘッドライトから対角線上にあるホイールに向け、外側へ流れるライン上にフォグランプが装備される。BMWキドニーグリルは大型化され、同時に内部のフィンはモデルやバリエーションごとに違う色で仕上げられる。X3 3.0sdではライト・チタニウム・カラー、その他の6気筒モデルではグラファイトメタリック、4気筒モデルではブラックとなる。
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リアビュー
新デザインのテールライト・クラスターは、クリアガラス製カバー内の水平ロッド用に発行ダイオード(LED)製ランプを装備。テールゲートからバンパーへ平行に連なるラインも独特。
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サイドビュー
サイドから見ると、ボディ下側を走るラインによって控えめにウェッジシェイプを強調している。このラインは前後のエプロン下部側面につながり、ダイナミックに広がるラインの印象を強めている。
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ディーゼルエンジンがエンジン・ラインナップの頂点に
X3には、BMWとして初めて、ディーゼルユニットが性能面においてエンジン・ラインナップの頂点に位置づけられた。可変ツインターボ(VTT)テクノロジーが組み込まれた新開発の3.0リッター直列6気筒ディーゼル・ユニットがBMW X3 3.0sdに搭載される。210kW(286ps)を発生するこの新型ユニットは、低速域では小型のターボチャージャーによる過給が行われ、続いて出力が高まるにつれ大型のターボ・チャージャーによる過給が加わる。これによりアイドリング回転数のすぐ上から過給効果が発揮される。580Nmの最大トルクは1,750rpm~2,250rpmの間で発生し、最高出力は4,400rpmという高回転で発生。静止状態から6.6秒で100km/hに達し、最高速度は240km。
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ディーゼル・エンジン
最高出力210kW(286ps)を誇る3リッター直列6気筒ディーゼル・エンジンは、クランクケースにアルミニウムを使用し、ピエゾ式インジェクターを内蔵したコモンレールタイプのイグニッション・システムを採用。さらに可変式ツイン・ターボ・チャージャー、微粒子フィルター、酸化触媒コンバーターを装備する。また最高出力160kW(218ps)の直列6気筒ディーゼル・エンジンは重量が最適化され、VTGターボ・チャージャーが装備される。このエンジンにもアルミ製クランクケース、ピエゾ・インジェクターを内蔵したコモンレール式インジェクション・システム、微粒子フィルター、酸化触媒コンバーターが組み込まれる。
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ガソリン・エンジン
ガソリン・エンジンは、排気量および出力の異なる2種類の直列6気筒エンジンが用意される。BMW X3 3.0siには、200kW(272ps)以上の最高出力と315Nmの最大トルクを誇る3.0リッター6気筒エンジンが搭載される。BMW 2.5siの2.5リッター6気筒エンジンは、最高出力160kW(218ps)、最大トルク250Nmを発生。いずれのエンジンも、マグネシウム-アルミニウム複合素材製クランクケースを持ち、無段階可変バルブ・リフト量制御のバブルトロニックと、吐出量をリアルタイムに変化させる電動ウォーターポンプを装備する。わずか165kgのエンジン重量は、バランスのとれた前後軸重量配分の実現に貢献し、卓越した俊敏性と操縦性をもたらす。
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新型6速オートマチック・トランスミッション
BMW X3 3.0sdを除き、新型X3の全バリエーションには6速マニュアル・トランスミッション標準装備される。ステップトロニック機能を備える6速オートマチック・トランスミッションはオプション装備品となる。BMW X3 3.0sdには、6速オートマチック・トランスミッションが標準装備される。この新設計の6速トランスミッションは、新開発のコンバーター・テクノロジーと高速なソフトウエアの組み合わせにより、変速に要する時間が従来のオートマチック・トランスミッションに比べ最大50%も短縮される。
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インテグレーテッド・シャシー・マネージメント
4WDシステムxDrive、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)およびエンジン・コントロール・システムは、インテグレーテッド・マネージメントを介して相互にリンクされる。サスペンション・コントロール用のセンサーからxDriveのコントロールユニットに、刻々と変化する走行状況に合わせて駆動配分を決定するためのデータが供給される。これにより、xDriveが特定範囲のパワーバランスを制御することで車両安定性を確保。万一、xDriveによる出力配分の操作だけでは安定性が確保されない状況に陥ったときには、DSCがエンジン・コントロール・システムの制御に介入して各ホイールにブレーキをかける。
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DSC (ドライビング・ダイナミック・コントロールシステム)
新型X3に採用されるドライビング・ダイナミック・コントロールシステムは、数々の追加機能によって強化される。新しいDSCは走行安定性とトラクションコントロールはもちろん、ブレーキ・システムの機能をより高める機能でもある。ブレーキ・コンポーネントが極度の高温状態になり制動力が不足するような場合、より強めの圧力をかけることによって制動力を補正する。定期的にブレーキに付着した水分を除去するドライ・ブレーキング機能によって、ウェットコンディションでのブレーキングを最適化し、特に強い制動力が必要になった場合には、ダイナミック・ブレーキ・コントロール(DBC)が自動的にブレーキ圧を最大限に高める。さらに、ヒルホールディング機能は上り坂などでの発進を容易にする。
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DTC(ダイナミック・トラクション・コントロール)
新型X3の走行性能は、新たにDSCに組み込まれたダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)によって支えられる。DTCモードは、センターコンソールにあるスイッチで起動することができる。DTCモードをオンにすると、エンジンとブレーキの制御動作を定めている基準値が高められ、雪道などでの発進の際に、わずかに駆動輪の空転を許容するようになる。またDTCは、より力強い横加速度によってわずかにドリフトするような、アグレッシブな運転スタイルにも応じる。高速走行時にはDTCがDSCの基本モードに近づけようとする介入制御を行い、危険な状況においてもドライビング・ダイナミック・コントロールによる安定性を確保するように働く。
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インテリア
新型X3のインテリアは、ドア・ハンドルやエア・コンディショナーのスイッチ類に使われる亜鉛メッキ処理された金属部分、高級レザーおよび高品質な各種ファブリック素材、高質感を演出するルーフライニングの配色とデザイン、ハイクラスな質感を備えた樹脂素材など、X3の持つ精悍でエレガントなキャラクターを反映。新しい3本スポーク・ステアリングホイールとドアトリムに設けられた大型ドアポケットは、デザインと手触りで乗る人に高級感を伝える。
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カラーバリエーション
新型X3には、4種類の装備バリエーション、10色のボディカラー、6色のトリムカラーに加え、装飾トリム素材も5種類用意されており、多彩なカスタマイズが可能。標準装備に加え、オプション装備品のスポーツシートや高級素材を使用したシートを選ぶこともできる。シート素材は、センターコンソール、アームレスト、ドアトリムにも使用される。内装用のカラーとして用意されたブラック、グレーサンドベージュは落ち着きのある空間、テラコッタ、アンソラジット、タバコは全体の雰囲気をよりシャープにする。装飾トリム素材に関しても、クラシックでエレガントなウッド仕上げからスポーティなアルミルックまで豊富に用意され、スタイルに合わせてチョイスが可能。
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インテリジェント・フルタイム4WDシステムxDrive
フロント・アスクルとリア・アスクルの出力配分を無段階に制御するBMWのフルタイム・インテリジェント4WDシステムxDrive。エンジンからの駆動力は、電子制御多板クラッチを装備したトランスファーを介して、最も効率よく駆動力が伝えられるアスクルに優先的に配分される。路面状況が変化する状況においても最大の駆動トルクを発揮するだけでなく、コーナリング時のオーバーステアやアンダーステア傾向にも即座に反応。空転するホイールに対して自動的にブレーキをかけることで、ディファレンシャル・ロックの機能も実現する。