新型 BMW 5シリーズの高い完成度に百戦錬磨の凄腕評論家も思わず唸った![試乗](3/3)

新型 BMW 5シリーズの高い完成度に百戦錬磨の凄腕評論家も思わず唸った![試乗]
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7シリーズをも上回る静けさ、そして乗り味を得た540i

<BMW 523d Luxury>BMW 新型5シリーズ 試乗レポート/五味康隆

ディーゼルエンジン搭載の523dでは、アイドル回転数では若干振動があるのが気になるが、走り出したら振動の粒がそろいだし、レッドゾーン一歩手前の4000回転を維持してずっと走っても不快に感じない。もちろんそれは直列6気筒レベルとまではいえないが、基本となる車体の静粛性レベルが高いことと、通常サスペンションにより微小に発生する走行振動にディーゼルエンジンの稼働振動は紛れてしまうので、走り出したら523i(ガソリンモデル)の世界観に等しく、今のプレミアムサルーン市場におけるトップランナーレベルの快適性が得られる。

逆に言えば、静かな車体と回転振動の少ないエンジンと走行振動を的確に抑え込む電子制御ダンパーを備えたフラッグシップモデル540iの世界観が異常なレベル。正直に申すとそのレベルは、フラッグシップセダンモデル7シリーズの乗り味すら凌駕していると思えてくる。

>>(画像90枚)BMW 新型 5シリーズ フォトギャラリー[G30型]

快適でジェントル、それでいてスポーティな走りの要求にも見事に応える

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このように、快適で静かでジェントルな世界観を備えていながら、新型5シリーズではスポーティに走り出した時にも、ドライバーの操作感覚に見事なまでに順応してくれるのが驚く。

ハンドルからの手応え、車体が粘るようにジワっと傾いてくカーブでの節度感ある動き。見た目には大きな高級サルーンなのだが、その実は「スポーツカーでは?」と思えるほど意志に忠実に動く。

背景には、やはりBMWがこだわる前後重量配分の良さや、先代よりも80kgもボディを軽く仕上げた軽量化もあるが、なによりもボディ外板パネルはほぼ全てアルミ、屋根そして屋根の骨格部分もアルミという、ひと昔前のMモデルの造りを完コピしたようなこだわりを基にした低重心化による重量マジックが効いていると思われる。

結果、まっすぐ走っている時には重厚感があるし、直進安定性も高くドシッと優雅に走るし、ハンドルを切り出せばその重厚感に軽快さを上書きするかのように気持ち良く、ハンドルの切り方次第では安定して鋭くも曲がる。そのカメレオン特性もまた見事なのだ。

もちろんその世界観も、例の電子制御ダンパーを要する540iが他グレードを一歩リードするが、523dでも他のハイサルーンカーをリードできる完成度に仕上がっているので安心していただきたい。

これらを踏まえると540iは、7シリーズの走りや世界観をより小さなボディで得たいというオーナーに向けたスペシャルグレードにも思えてきた。

BMWが作る先進の部分自動運転技術は見事な味付けで仕上がった

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最後に、新型5シリーズがこれからの時代におけるクルマ選びの重要な要素にもなる運転支援分野、「ドライビング・アシスト・プラス」が非常に充実している点に注目したい。

それもただ充実しているだけではない。走りの質にとことんこだわるBMWらしく、その味付けが見事だった。

並みのドライバーよりもスムーズに操作してくれるブレーキ操作などから生み出される、的確な速度コントロール能力を備えた「アクティブ・クルーズ・コントロール」(ACC)は、前走車ではなくさらに前の車まで見て制御が施される。渋滞や高速道路での運転疲労度を劇的に軽減するハンドルアシスト「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」は、足回りが心地良くスムーズに動く操舵速度を熟知して操ってくれる感覚さえある。ちなみにこのハンドルアシストは、ACC機能とは切り離されており、速度コントロールはドライバー自ら行い、ハンドル支援だけ使うなどの単独使用も可能なので、実用度合いも高い。

他にも、空力特性など掘り下げたいマニアック要素はまだまだ多数ある。そちらについては機会があればまたお話ししたいところだ。

室内の広さや積載力こそあまり変わってないが、それ以外の全要素が大きく進化した新型5シリーズ。ポルトガルに続き日本の路面環境で乗ってみても、見事な出来であることに変わりは無かった。

[レポート:五味康隆/Photo:茂呂幸正]

>>[G30型]BMW 新型 5シリーズ フォトギャラリー(画像90枚)

BMW 523d Luxury 主要諸元

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全長x全幅x全高:4945x1870x1480mm/ホイールベース:2975mm/車両重量:1700kg/乗車定員:5名/駆動方式:後輪駆動/最小回転半径:5.7m/エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼル/総排気量:1995cc/最高出力:190ps(140kW)/4000rpm/最大トルク:40.8kg-m(400N・m)/1750-2500rpm/トランスミッション:電子油圧制御式8速AT/使用燃料:軽油/燃料消費率:21.5km/L[JC08モード燃費]/サスペンション形式:(前)ダブルウィッシュボーン式(後)インテグラルアーム式/タイヤサイズ:245/45R18(前後)/メーカー希望小売価格:7,680,000円(消費税込)

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五味 康隆
筆者五味 康隆

自転車のトライアル競技で世界選手権に出場し、4輪レースへ転向。全日本F3選手権に4年間参戦した後、モータージャーナリストとしての執筆活動を開始。高い運転技術に裏付けされた評論と、表現の解り易さには定評がある。「持続可能な楽しく安全な交通社会への貢献」をモットーとし、積極的に各種安全運転スクールにおける講師を務めるなど、執筆活動を超えた分野にも関わる。また、環境分野への取り組みにも力を入れており、自身でハイブリッド車も所有。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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