ベントレーコンチネンタルGTC V8 試乗レポート/石川真禧照(1/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:和田清志
ドイツ製の心臓を持つ英国の高級・高性能スポーツカーブランド
映画「007」で主人公のジェームズ・ボンドが乗るのは,アストン・マーティンが多い。しかし原作の小説での彼の愛車はベントレーだった。アストンもベントレーも英国の高級・高性能スポーツカーブランド。でも、ベントレーはドイツのフォルクスワーゲングループの一員でもある。そしてグループに入ったことで大ヒット作「コンチネンタルGTシリーズ」が生まれた。W12気筒はもともとVWが開発したエンジンだし、今回のV8エンジンは同じVWグループのアウディとの共同開発という。
このV8エンジンを搭載したコンチネンタルGT V8はフルモデルチェンジした2代目から。2011年に日本市場に投入された。そして今回、コンバーチブルボディのGTCが登場したのだ。
コンチネンタルシリーズで最も遅くても、最高速度は301km/h!
V8 GTCのスタイリングは基本的にはW12のGTCと同じだが、細部は異なる。例えば、グリルはメッキではなく黒く塗られている。その上のエンブレムはW12は黒だが、V8は赤く塗られている。リアに回り込み、バンパー下のマフラーもW12は楕円に対し、V8は8の字を横にした形を採用している。
インテリアはW12がラグジュアリ―さを打ち出しているので、V8はスポーティで若々しさをイメージした。標準カラーもインテリアはモノトーンの4色、ソフトトップは3色から選べる。ボディカラーは7色用意されている。
動力性能はV8、4.0リッターツインターボ、507ps、660Nm。これはクーペのGT V8と同じ値だ。しかし、車両重量が175kg重いことで、最高速はGTの303km/hを下回る301km/hで、0~100km/h加速は5.0秒となる。加速タイムは0.2秒だけ遅い。W12 6.0リッター ツインターボはさらに速いので、GTCは“最も遅い”コンチネンタルGTということになる。
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