ベントレー「パワー・オン・アイス」試乗レポート/桂伸一(1/2)

  • 筆者: 桂 伸一
  • カメラマン:ベントレーモーターズジャパン
ベントレー「パワー・オン・アイス」試乗レポート/桂伸一
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ベントレーで氷上ドリフト!? 実に豪快なイベント「パワー・オン・アイス」

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恐れ多くもベントレーを豪快にドリフトさせる。

“勢い余って壁に接触するかも知れない”と案ずるより先に、“乗れ乗れ、走れ走れ”の体育会系の氷のイベント、ベントレー「パワー・オン・アイス」に参加するため、フィンランドへと飛んだ。

2泊3日のイベントの始まりは、ヘルシンキ空港から「パワー・オン・アイス」専用チャーター機で約700キロ北上したクーサモ・ラップランド空港に向かう。出迎えのVWトゥアレグが雪煙を舞い上げながら進んだ先は、北極圏まで60キロのスキーリゾート、ルカ。この時期マイナス30~40度にもなる最低気温は、道路も木々も湖も凍り付く。その氷結湖こそ「パワー・オン・アイス」の舞台である。

「パワー・オン・アイス」は2009年から開催され、すでに5年の実績を持つ。しかし一部のベントレーユーザーにこそ知られているが、一般的には浸透していないのが現状だ。

1回のプログラムで参加できるゲストは16名と少人数。今年2月7日から28日までの22日間開催されたので2日で16名に開催日数を掛ければ参加人数が知れるが、いずれにしても体験者は少ない。

今回、「パワー・オン・アイス」始まって以来初のプレスデイを開催したのは、人気のプログラムをより多くのユーザーに広めて参加を促すため。欧米豪と中国、ベトナムのプレスを招く事で、とくに好調なアジアのセレブリティたちにもベントレーの世界観を知らしめる事を目指すという。

頼もしい“ベントレー・ボーイズ”が指南役で勢揃い

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試乗車は、現代ベントレーの根幹を成すコンチネンタルGTとフライングスパーが用意される。いずれもAWDモデルだけに、過酷な状況にも対応できる。タイヤをスパイクに代え、コースアウトした際にフロントスポイラーの破損を防ぐ特製バンパーと、スタックした際に大型トラクターに牽引されるためのストラップがリアのトランク内からシャーシ構造物に直接結ばれている。

湖は端から端まで見渡せないほど広大。そこに大小5つのコースを設定し、参加者は3~4名のグループに分かれてプログラムが開始された。

ベントレーがル・マンで成功を収めた1950年代のドライバーたちを、親しみを込めて“ベントレー・ボーイズ”と呼んだ。

「パワー・オン・アイス」でインストラクターを務めるのは、代表にWRC世界ラリー選手権で4度の栄冠(一度はトヨタ)に輝き、日本でもお馴染みのユハ・カンクネン。

ベントレー パワーオンアイス

昨年はラリーミニの開発に従事したクリス・ミーク。マーク・ヒギンズにジェイミー・モロー他ラリー経験豊かで頼もしいベントレーボーイズが指南役で揃う。

もちろん彼らが同乗してまずは手本を示し、ゲストに交替すると手取り足取り、言葉と魔術のように手が伸びて、ステアリングやシフト操作をサポートし、未体験ゾーンに誘うのである。

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桂 伸一
筆者桂 伸一

1982年より雑誌「OPTION」誌編集部員からレーシングドライバーに転身!!92~93年はR32 GT-RでN1(現スーパー)耐久シリーズチャンピオン。近年はドイツ・ニュルブルクリンクで開催される24時間レースに、アストンマーティン・ワークスカーのドライバーとして参戦。2度の優勝を飾る。日本ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、日本カーオブザイヤー(COTY)選考委員、ワールドカーアワード(W-COTY)選考委員。記事一覧を見る

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