アウディRS 5 サーキットエクスペリエンス in 菅生サーキットレポート(1/3)
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
RS 5という名の最高レベルのパフォーマンスを堪能
残念なことに、日本では2ドアセダンの人気があまりない。
しかし、20年くらい前までは違っていた。トヨタクラウンも、日産セドリックやローレル、レパードなんかでも、4ドアセダンと共に2ドアセダンが造られていた。後席に頻繁に人を乗せないのであれば、ドアが4枚ある必要がないし、2枚の方が断然スタイリッシュなので、僕は好き。
「いつか、乗せることもあるから・・・」一年間に数えるほどしか人を乗せないのに4枚もドアがあるのは無駄だし、だいいち格好悪い。
「また、今年の冬に着るから・・・」そう言って、一年中、冬用の分厚いコートを携えているようなものだ。潔くない感じがするし、スッキリしていない。
アウディA5は、魅力的な2ドアセダン、もしくは4シータークーペだと思う。呼び方は問わないけれど、エレガントで実用性が高く走りもいい。そのA5のボディと足回りを強化して、450馬力も発する強力なエンジンを搭載したのがRS 5だ。このエンジンは、アウディのスーパーカー「R8 4.2 FSI quattro」に搭載されているのと同じものというか ら、聞いているだけでスゴそうではないか。
発表されたばかりのRS 5で宮城県にあるサーキット、スポーツランド菅生を訪れた。菅生で「アウディサーキットエクスペリエンス」が開かれるのだ。
東京から片道約350キロ。他のクルマならば、一瞬、躊躇してしまう長距離だが、RS 5ならば苦も無いかもしれない。太いタイヤを履き、トランクリッドに可動式のエアスポイラーを組み込んだRS 5の外観は、A5とあまり変わらない。しかしよく見ると、フロントにドライビングライトが装備され、サイドウインドガラス全体を艶消しクロームのモールディングが彩りを添えている。いかにも“ハイパフォーマンスでゴザイます”といったアピールよりも、よく見なければ気付かない奥床しさにアウディというブランドの特徴が表れている。
その一方で、RS 5のインテリアはハッキリとハイパフォーマンスを表現している。まず、シートが素晴らしい。背面と座面が大きく盛り上がっているが、乗り降りのし易さが吟味されたカタチだから、気構える必要が無い。身体をしっかりとサポートしてくることはもちろんの こと、タッチが柔らかく快適だ。その甲斐もあって、東北自動車道を実に快適に移動することができた。浦和料金所から、仙台西インター チェンジまで、一度も休憩することなく走り切ってしまった。
日本では 200キロぐらい連続で走ると、身体にフィットしないシートのせいで、 休憩して伸びのひとつもしたくなるクルマが少なくない。シートも含 め、パフォーマンスが傑出し、高速走行が快適かを示していた。
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