アウディ Q7 試乗レポート/松田秀士(3/3)

アウディ Q7 試乗レポート/松田秀士
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レスポンスの良いV6と全域でパワフルなV8エンジン

走行イメージ
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大きさのわりに運転がしやすい。

これはQ7がデビューした頃から持っていた印象だが、その馴染みやすさは健在。特に3.6LのV6エンジンを搭載したモデルは、フロント荷重が少ないせいもあり速度の高い低いにかかわらずとても素直なハンドリングだ。

ステアリングを切り始めてからノーズがインに向きを変え、コーナーのRに吸い込まれるように切れ込むとき、ドライバーが意図したイメージどおりに、切ったハンドルの速度と角度に忠実に比例して曲がり始める。

V6モデルはハンドリングだけを取るとまるでA4に乗っているみたいだ。とくにスポーツラインをチョイスすればさらに素晴らしい。

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ではV8モデルはというと、V6モデルのようなアジリティ(回頭性)はないにしろ、とてもゆったりとした高い安心感を持ったハンドリングのキャラクターだ。これは、V8モデルにはエアサスペンションがセットで標準装備となっているから。このエアサスペンションは、コマンド操作で4種類のサスペンションモードが選べるシステムだ。

2種類のエンジンについていえば、V8は静かで振動感も少なく、低回転から高回転までの全域でストレスもなくパワフル。たくさん荷物を積んだり、フル乗車での移動にはV8エンジンが威力を発揮しそうだ。

一方、V6の特徴はまず音質がスポーティで心地良い。この音質がレスポンスの良さをさらに後押ししている。V8に比べて低・中速では引けを取らず、ピックアップに優れる。ただ高回転での力強さはやはりV8には及ばないだろう。

室内の機能面では、イージーエントリー機能が進化したことで3列シートのリヤシート(特に3列目)の乗降性が改善されている。また2、3列目のシートバックを倒したときの積載容量は2,035Lとクラス最大。

オンロードでの走行性能と環境性能が進化し、多人数高積載という利便性の進化が、新しくなったQ7の魅力だろう。

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松田 秀士
筆者松田 秀士

1954年高知県生まれ。僧侶の資格を持ち、サラリーマン、芸能人の付き人を経て、28歳でレースデビュー。92年には、デイトナ24時間&ル・マン24時間レースに出場。94年、インディ500マイルレースに日本人2人目のドライバーとして初参戦。2年目の95年には完走を果たし、翌年、当時日本人最高位完走という成績を残した。同じ頃から東京中日スポーツ新聞等で自動車評論活動を開始。現在も執筆活動の傍ら、レーシングドライバーとしても活躍中。記事一覧を見る

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