アウディ A1 スポーツバック 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/3)

アウディ A1 スポーツバック 試乗レポート/渡辺陽一郎
アウディ 新型 プレミアムコンパクト「Audi A1 Sportback」[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] フロント・エクステリア アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] サイド・エクステリア アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] リア・エクステリア アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] リアビュー アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] エクステリア アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] リア・外観 アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:ミサノレッドパールエフェクト/ブリリアントブラック(コントラストルーフカラー)] エクステリア アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] リア・外観 アウディ A1 スポーツバック バイキセノンヘッドライトはオプション アウディ A1 スポーツバック フロント&リア 画像ギャラリーはこちら

十分な動力性能、しかも低燃費で、エコカー減税・補助金にも対応

アウディ A1 スポーツバック 試乗9アウディ A1 スポーツバック 7速Sトロニックトランスミッション

次はいよいよ実際に試乗して、アウディ A1スポーツバックの運転感覚をチェックしたい。

動力性能は十分なレベルに達している。1.4リッターのターボを装着したエンジンは、前述のように1500回転から最大トルクを発揮。7速のSトロニックトランスミッションも備わるので、幅広い速度域で加速性能に余裕がある

気になる燃費の低減技術として、アウディ A1スポーツバックはアイドリングストップを採用している。日本車と違ってハンドルを動かすと再始動する機能はない。違和感を抱くこともあるだろうが、「ハンドルは車両を動かしながら回す」のが、クルマに負担を与えない運転の基本だ。この点を踏まえれば、必ずしも欠点とはいえない。

むしろ気になったのは再始動時の振動。「ブルルンッ」と身震いする感覚がある。低価格車なら仕方ないともいえるが、プレミアムなアウディとしては少し気になる。再始動に要する時間自体は短く抑えられ、発進はスムーズに行えるので念のため。

JC08モード燃費は17.8km/L。ほぼ同等の動力性能を発揮する「マツダ アクセラ 20C スカイアクティブ」が17.2km/Lだから、燃費効率はかなり高い。輸入車ではまだまだ少ない「エコカー減税」と「補助金」の対象にもなっている。

国産小型車しか乗ったことがない女性にこそ乗って頂きたい

アウディ A1 スポーツバック バイキセノンヘッドライトはオプションアウディ A1 スポーツバック 標準装着の7アームデザインアルミホイール/205/55R15タイヤ

乗り心地は街中では硬めに感じる。試乗車に装着されていたタイヤは、15インチサイズのダンロップSPスポーツ・ファーストレスポンス(205/55R15)。試乗車はスポーツパッケージ(オプション)を装着しないノーマルタイプだったが、ならばもう少し柔軟でも良いと感じた。ただし時速50~60km以上の速度域になると、快適な印象に変わる。

操舵感はアウディらしく、小さな舵角から正確に反応するタイプ。日本のコンパクトカーに比べると操舵力は少し重いが、直進安定性が良く、硬めの乗り心地と相まって安心して走れる。軽や国産コンパクトカーにしか乗ったことがない女性ユーザーでも、むしろこちらのほうが「運転しやすい」と感じるはずだ。

走行安定性も良好。サスペンションの形式はフロント側がストラットの独立式、リヤ側はトーションビームによる車軸式とオーソドックスだが、後輪の接地性を十分に確保した上で、確実に回り込む。全高を1440mmに抑えたことで重心も下がり、日本のコンパクトカーとはひと味違う、安定感のある走りを楽しめる

渡辺さん、ホンキで悩む・・・!?

「Audi A1 Sportback」に試乗し、その魅力に筆者の渡辺陽一郎さんも琴線に触れたという。

以上のようにアウディA1スポーツバックは、外観をオシャレに仕上げたコンパクトカーでありながら、本質的には高速道路や峠道を含んだ長距離移動に適したクルマといえそうだ。ただし前述のように居住性はフロントシートが中心だから、遠方まで出かけるなら2名以内の乗車か、リア側にチャイルドシートを装着する使い方。大人4名で乗車するなら短距離の移動が対象になる。

車両価格は293万円。3ドアのA1に比べると20万円高い。アドバンストキーシステムとリア側のカップホルダーが加わるが、できれば15万円程度の価格上昇に抑えたいところだった。また上位モデルの「アウディ A3 スポーツバック」との価格差も気になる。A3スポーツバックはモデル末期に当たるものの、ひとまわり大きなボディでリアシートの居住性にも優れ、1.4リッター ターボの1.4TFSIエンジン搭載モデルを308万円に設定しているからだ。

いずれ現れるであろう次期型のA3スポーツバックが価格を据え置くと仮定すれば、A1とA1スポーツバックは、少なくとも15万円は値下げしたいところ。A3スポーツバックはリア側のサスペンションが独立式になるなど、プラットフォームの素性が異なり、4WDのクワトロも選択できる。A1スポーツバックには、相応の安さが求められると思う。

いろいろと感じるところはあるが、とはいえ個人的にA1スポーツバックは琴線に触れるクルマだった。筆者は都内の自宅でフォルクスワーゲン・ポロを所有しており、全幅が60mm拡幅されるものの、やはりこのくらいのサイズが街乗りでちょうど良いと感じる。しかも、動力性能、走行安定性、内外装の質感はA1スポーツバックが明らかに高く、「羨ましい」と思わせる。試乗車のボディカラー(下側がシラーズレッド/ルーフがアイスシルバー)のツートンカラーも渋くて魅力的だ。

この際、A1スポーツバックを買って、日頃のダサイ服装も一新しようか。でもやっぱり自分のセンスまで変えるのは無理な相談かな…。

こんな思いを巡らせるクルマに出会える機会は、意外に少ない。

アウディ A1 スポーツバック 試乗1アウディ A1 スポーツバック 2台並びアウディ A1 スポーツバック 試乗2アウディ A1 スポーツバック 試乗5アウディ A1 スポーツバック[ボディカラー:シラーズレッドメタリック/アイスシルバーメタリック(コントラストルーフカラー)] リア・外観
前へ 1 2 3

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

MOTA編集方針

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

アウディ A1の最新自動車ニュース/記事

アウディのカタログ情報 アウディ A1のカタログ情報 アウディの中古車検索 アウディ A1の中古車検索 アウディの記事一覧 アウディ A1の記事一覧 アウディのニュース一覧 アウディ A1のニュース一覧

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる