アストンマーティン V12 ヴァンテージS試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:和田清志
ピットやパドックでレーシングカーを動かすのに似ている感覚
レバー式のドアハンドルを引き、セミバケットタイプのシートに収まる。
センターパネルにあるミッションボタンは左からスポーツ、リバース、中央にエンジンスタート&ストップのプッシュ式キー、ニュートラル、ドライブの各ポジション用ボタン。マニュアルシフトはコラムから生えたパドルレバーで行う。マニュアルは7速。
スタートはDモード。パワー、トルクアップされたV12エンジンは、1500回転からトルクが太く、コンパクトな2シータースポーツカーをグイグイと引っぱる。しかし、街中でのスポーツシフトIIIは、シフトアップ時にショックを供なう。あまりスムーズではない。だが、急加速するとシフトのつながりはスムーズになり、次に力強くギアを変えていく。
これはV8のヴァンテージSのときにも体験した動きだ。サーキットスピードになるとこの7速ATは実にスムーズに作動した。Dレンジで加速すると7000回転までスムーズに回り、0~100km/hを5秒台で走りきった。サーキットで5000回転を目安にマニュアルシフトすると、1速55、2速80、3速110、4速135、5速165、6速で200km/hに達する。ちなみにカタログでのメーカー発表値は0~100km/h加速3.9秒、最高速は330km/hだ。
標準モードでのチェックを終え、スポーツモードを試す。3ステージ・アダプティブ・ダンピング・システムは、ダンパーとハンドル操作を変える。さらにセンターコンソール下のボタンで、スポーツモードを選択するとスロットルレスポンス、ギアシフトのタイミングとエキゾーストノートまで調整できる。スポーツモードでのヴァンテージSは、まるでゴーカートのよう。ボディの大きさ、重さを感じさせない動きで、コーナーをクリアしていく。2240万円という車両価格を思わず忘れて、コーナーを攻めてしまった。
街中でレーシングカーであることを意識させられるのは、低速でハンドルを切ったとき。回転半径が大きいのだ。その感覚はピットやパドックでレーシングカーを動かすのに似ている。ちなみにタイヤはフロントが255/35ZR19、リアは295/30ZR19という組み合わせだった。
室内はリアにコートやバッグを置ける棚状のスペースがある。空間は、大柄な英国のスポーツマンが2人座っても圧迫感はあまり感じない広さを確保している。
コンパクトなボディにV12エンジンを押し込んだスーパースポーツは、新しいアストンマーティンの魅力を体感させてくれる素晴らしい乗り物といえる。
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