アルファロメオ新型ステルヴィオ試乗レポート|ラテンの血が流れるエキサイティングなSUV(1/2)

ステルヴィオは“とある層”のメンズに刺さりまくり!?

「ステルヴィオの試乗会に行って来ました!」とSNSにアップしたところ、思った以上に反響をもらったのに心底驚いた。

それはかつてないほどの「いいね!」が付いたとか、ホメホメコメントが入ったとか、そういうネット上の反応のことを指しているんではない。

普段は私の投稿にミジンコほどの関心も寄せないような男友達どもが口を揃えて言うんである。「アレ、なに?!めっちゃカッコいいんだけど!」もしくは、「アレ、気になってるんだけど、実際どうなの?」

そうなんですこのアルファロメオ ステルヴィオ、なんだかとある層のメンズには、刺さりまくるらしいのだ。

>>気になる!?めっちゃカッコいい!!新型ステルヴィオを画像でチェック(133枚)

ラテン満開!アルファロメオ初の量産DセグSUV

ステルヴィオは、アルファロメオ初の量産SUVだ。

かねてより海外モーターショーを騒がせていたが、この度日本にもめでたく導入と相成り、我々報道陣にもお披露目されたというわけ。

確かに、欧州でも特にドイツ勢は完全に出尽くした感アリで、それらのSUVたちは視覚的にも見慣れてしまっているし、また超ハイエンド系(ロールスのアレとか、ベントレーのアレとか同じイタリアでもマセラティのソレとか)は真新しいけれどサイズ的にも価格的にもなんだか現実的じゃないし。そんなところにラテン満開!なDセグSUV、ステルヴィオがやって来たんだから、ナニコレ?!と脊髄反射しちゃうのは当然かもしれない。

では教えて進ぜましょう、普段は私のポストをことごとくスルーする男友達どもよ!(しつこい?)そしていつも私の投稿をきっちり読み込んで下さる心優しき読者諸兄にも!(ありがとうございます♪)

ステルヴィオは、イタリア北部のアルプス山中にある峠の名前だという。

来日していたチーフエンジニア、アンドレア・ジザック氏によれば、「それはそれはエキサイティングな道」だそうで、「世界に類を見ないハンドリング・ロード」だという。ちょっと調べてみたら最高地点が標高2757メートル、アルプス山系では2番目の標高を誇るんだそうな。

そんな名を冠するSUVだ。

いや、SUVですよ?ワインディング・ロードの名前?オフロードの名前じゃなくて?!どゆこと?と思ったアナタは鋭い。この名こそが、まさにステルヴィオそのものの性格を饒舌に物語っていると言える。

見た目はSUVでも中身は完全にGTカー

このステルヴィオ、見た目はSUVだがナカミは完全にGTカー。いや、もうスポーツカーと断言してもいい。なんとスパルタンな!と驚いた。

初夏の爽やかな風吹く軽井沢での試乗会だったというのに、ステアリング握りつつ、小汗かくかと思ったほどにガチの味付けなのだ。

プレゼンテーションで語られた、「これほんまにSUVの話?」と聴き直してしまうような「極限までロール値を引き下げ、ドライバーに対してのロール軸に注力しました」の言葉は本当だった。

そんなアホな、と思って試乗したのだが(繰り返すけどSUVだし!)、乗るとまんまとその通り。荷重を生かして曲げる、なんてことはなく、グリップで曲げる!みたいな、ハンドリングがそのまんま舵に反映されていく感覚。もちろんアシもガッチリしていて、とにかくハードなのだ。

今もっともエキサイティングなSUV

全車四輪駆動だが、この四駆システム「アルファロメオQ4」自体がそもそもFRレイアウトベースで開発されているもの。オンデマンド式で、走行状況によって前後輪にトルク配分を行なうが、前輪に最大60%、後輪には100%とやはりオフローダーというよりはオンロードのハンドリング重視の方向性。

もしもステルヴィオにオフローダー的にソフトなサスペンション・フィールを求める人がいるとしたら、それは完全にお門違いなので注意して欲しい。

ただ、“峠道・ステルヴィオ”の名が語るとおり、右へ左への切り返しが幾重にも繋がるコーナリングを攻略するようなシーンや、ドライバーを挑発するように吹き上がるトルクを生む踏み心地のような、GTカーに求める性能。

それらの性能を、SUVクラスの居住空間やラゲッジ容量そのままで叶えたいならば、現段階の市場でいえばこれがチャンピオンかもれしれない。ステルヴィオは、今もっともエキサイティングなSUVのうちのひとつだと思う。

アルファ ロメオ/ステルヴィオ
アルファ ロメオ ステルヴィオカタログを見る
新車価格:
829万円1,491万円
中古価格:
251.6万円1,196.9万円
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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

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